どう考えればいい? ~ 酒、タバコ、ジャンクフード大好きで長寿な人達がいる

最近、お医者さんが書いた記事をたまたま見て、これは面白いと思うものがありました。

喫煙など、不摂生とされていることをしていても長生きしている人がいると言うのです。

● DIAMOND online 「タバコを吸い続けても長生きしている人がいる理由」白澤卓二:医学博士、医師 https://diamond.jp/articles/-/319716

● PRESIDENT Online 「我慢しすぎないことのほうが重要…和田秀樹が「60歳からはタバコを我慢するな」と断言する理由 ~ 65歳超の喫煙者と非喫煙者の生存率はほぼ変わらない」和田秀樹 精神科医 https://president.jp/articles/-/61319?page=1

私は、健康長寿ために良いと言われることや、逆にしてはいけないということを気にしながら日々を過ごしているので、本当なのか調べてみました。

驚いたことに、スーパーセンチナリアン(寿命が110歳以上の人のこと)の中にも、タバコや酒、スナック菓子や清涼飲料水、アイスクリームなど、一般的に不摂生とみなされるものを好んで摂取していた人がいました。

そこで、参考までに調べた結果をシェアしたいと思います。

不摂生でも長寿な人の例を調べてみた

長寿者と言われる人の中には、出生の日を証明できるものがなく、怪しい例も少なくありません。

そこで、信ぴょう性が高そうな例を選んで紹介します。

ジャンヌ・カルマンさん:122歳、タバコ好き

ジャンヌ・カルマン(Jeanne Calment)さんは、1997年に122歳で亡くなったフランス人女性で、史上最高齢の人物として知られています。

次のYouTubeを見るとどんな容姿の人だったか分かります。

史上最高齢者のジャンヌ・カルマンさん

彼女が本当に122歳まで生きたかどうかについては 戸籍などの問題で議論があるようです。

けれども、フランスの国立保健医学研究所(INSERM)が2019年に再調査した結果、やはり史上最高齢の記録保持者であるとの見解を示し、不正疑惑を否定しました。
(参照:weblio辞書 https://x.gd/pOwzG

彼女は20歳代からタバコを吸っており、タバコに火をつけてくれる介護者のことを気遣って、117歳で禁煙したとのことです。

落語か漫談か定かでないですが、「私に禁煙を勧めていた医者は皆、私より先に死んだ」と言ったお年寄りの話を思い出して笑ってしまいました。

アグネス・フェントンさん:112歳、ビールとウィスキー大好き

アグネス・フェントン(Agnes Fenton)さんは、2017年に112歳で亡くなった人です。

彼女は、105歳になったときに、新聞記者とのインタビューで、「毎日ビールを3本とウィスキーを1杯飲むのが習慣です」と語ったそうです。

この人の写真は次の記事(英語です)で見ることができます。https://www.independent.co.uk/news/world/americas/agnes-fenton-woman-who-drank-three-beers-and-a-shot-of-whiskey-every-day-for-70-years-has-just-turned-110-10438455.html

 

バージニア・デイビス・ジェファーソンさん:111歳、アイスクリーム大好き

バージニア・デイビス・ジェファーソン(Virginia Davis Jefferson)さんは今も存命で、アメリカに住んでいるそうです。
(参照: https://gerontology.fandom.com/wiki/Virginia_Jefferson

次のYouTube動画は彼女が110歳になったときのインタビューです。
インタビュアーの質問にもしっかり答えていて元気そうです。

バージニア・デイビス・ジェファーソンさん

次の「Business Insider」の記事にこの人が紹介されています。
https://www.businessinsider.com/people-who-live-to-100-have-habits-in-common-routineology-2021-6

この記事によると、この人は、毎晩ボウル1杯のアイスクリームを食べていたそうで、「それが彼女の長寿の秘訣なのかもしれない」と彼女の介護人が語ったそうです。

 

フレディ・ブロムさん:116歳、タバコ大好き

次のYouTube動画のニュースにあるようにフレディ・ブロム(Fredie Blom)さんは116歳で亡くなりました。

フレディ・ブロムさん逝去のニュース

 

2018年にBBCのニュースで紹介された際に、喫煙はどうしても止められない習慣で、今でも毎日、2、3本吸っていると語っています。
(参照: https://www.bbc.com/news/world-africa-44224484

 

スザンナ・ムシャット・ジョーンズさん:116歳、ベーコン大好き

スザンナ・ムシャット・ジョーンズ(Susannah Mushatt Jones)さんは2016年に116歳で亡くなりましたが、卵にコーングリッツとベーコンの朝食を日課としていたそうです。

スザンナ・ムシャット・ジョーンズさん逝去のニュース

 

彼女の姪によると「一日中ベーコンを食べている」そうで、他には昼食に果物、夕食には肉、ジャガイモ、野菜を食べるとも言っています。
(参考: https://people.com/food/worlds-oldest-woman-diet-bacon/

 

エリザベス・サリバンさん:106歳、ドクターペッパー大好き

エリザベス・サリバン(Elizabeth Sullivan)さんは、毎日3本のドクターペッパーを飲み続け、106歳まで生きたそうです。

次のYouTube動画は英語ですが、その姿を見ると文字を読むだけよりも遥かに身近に感じます。

野球の始球式でのエリザベス・サリバンさん

彼女は次のような面白いことを言っていたそうです。
朝食時にみんな私にコーヒーを飲ませようとします。
けれども私はドクターペッパーが飲みたいのです。
私を診察する医者は皆、ドクターペッパーはあなたを殺すと言いました。
でも彼らは死んで、私は生きているのですから、何かが間違っているはずです
。」

 

ウォーレン・バフェットさん:現在93歳、チェリーコークなどジャンクフード大好き

ウォーレン・バフェット(Warren Buffett)氏は今でも影響力の大きい投資家として活躍しているので、ご存じの人も多いと思います。

氏は1930年8月30日生まれで、今時点で93歳です。

世界有数の富豪で、今や個人資産が1,000億ドル(仮に円ドルレートを140円と想定すると、14兆円!)を超えています。

この資産額はちょっとした国(例えばスウェーデン)の国家予算額と同じ位なのでとんでもない額です。

次のYouTube動画に氏が登場していますが、いかにも聡明なリッチマンという感じの人です。

さぞや栄養バランスを熟慮した高級料理を毎日食べているのだろうと思いきや、食生活は決して褒められたものではないようです。

今も現役バリバリのウォーレン・バフェットさん

「Business Insider」の記事によると、氏は1日にコーラを5本飲む他にピーナッツ・ブリトーといったジャンクフードが好きで、氏自身、「まるで6歳の子どもの食事だ」と言っているそうです。(参照: https://www.businessinsider.jp/post-106299

コーラの中でも特にチェリーコークが好きとのことです。

  

日本の100歳以上の人の喫煙・飲酒は?

日本の長寿者に関する調査もあったので、紹介します。

これは、(財団法人)健康・体力づくり事業団が平成 5 年に100 歳以上の人(百寿者)を対象に行った全国調査です。

老年医学会雑誌第50巻6号 「日本の百寿者のライフスタイル(平成 5 年の百寿者の悉皆調査)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/50/6/50_826/_pdf

100 歳以上の人に対して保健師が丁寧な聞き取り調査を行い、2851人からの回答を得ているもので、信頼性が高いと思います。

この調査結果をみても、百寿者の中にも喫煙や飲酒をたしなむ人がある程度いることも分かります。

また、百歳以上の人が70~80 歳頃に「運動を全くやっていない」という人も意外に多いという結果です。

● 百歳以上の人の喫煙

上記の調査結果によると、
男性
「もともと吸わない」が 53% 、「以前は吸っていた」が 36%、「現在吸っている」は 11%

女性
「もともと吸わない」が 87% 、「以前は吸っていた」が 11%、「現在吸っている」が 2%

【百寿者の喫煙状況】

老年医学会雑誌第50巻6号 「日本の百寿者のライフスタイル(平成 5 年の百寿者の悉皆調査)より引用」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/50/6/50_826/_pdf

なお、喫煙を中止した人が喫煙を止めたときの年齢は男女とも 90 歳以上が多かったそうです。

健康長寿のためには、喫煙は絶対に止めた方が良いと医療関係者は口をそろえて言いますが、タバコを吸っていても、百年以上生きる人が結構いることが分かります。

● 百歳以上の人の飲酒

上記の調査結果によると、
男性
「もともと飲まない」が 45%、「以前は飲んでいた」が31%、「現在飲んでいる」が24%

女性
「もともと飲まない」が 80% 、「以前は飲んでいた」が 11%、「現在飲んでいる」が9%

【百寿者の飲酒状況】

老年医学会雑誌第50巻6号 「日本の百寿者のライフスタイル(平成 5 年の百寿者の悉皆調査)より引用」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/50/6/50_826/_pdf

● 百歳以上の人が70~80 歳頃の運動

男性
「ほぼ毎日」が 55%、「全くやっていない」が32%

女性
「ほぼ毎日」が 40%、「全くやっていない」が46%

老年医学会雑誌第50巻6号 「日本の百寿者のライフスタイル(平成 5 年の百寿者の悉皆調査)より引用」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/50/6/50_826/_pdf

運動の種類としては、男女ともに「散歩・歩くこと」が圧倒的に多く、この次には「畑仕事・草取り・植木の手入れ」、「体操」、「勤労」、「自転車」の順となっています。

自転車好きの私としては、「自転車」が入っているのが嬉しいです。

不摂生でも長生きしている人が少なくないことをどう考えればよい?

健康長寿になるための情報であふれている

高齢化社会にすっかりなり、人々の健康長寿への願望は強いので、それに関連する医薬品やサプリメント、食物、医療サービス、フィットネス・サービスなどのビジネスが盛んです。

テレビやインターネットなどのコマーシャルや番組、あるいはメディアの記事や書籍などで、健康長寿のための商品やサービスの需要喚起や競合他社との差別化が盛んにおこなわれています。

健康長寿関連のCMは多い

例えば、「筋肉を衰えさせないためにはコレ」、「質の良い睡眠を阻害する頻尿にはコレ」、「減塩のためにはコレ」、「コレステロールを下げるにはコレ」、「内臓脂肪を落とすにはコレ」、「糖分摂取量を下げるためにはコレ」、「運動を続けやすいのはコレ」、「骨密度を下げないためにはコレ」、「腸内環境を良くするにはコレ」、「免疫力を下げるストレスにはコレ」、「歯周病や歯の喪失を予防するにはコレ」、「高齢者の肺炎予防にはコレ」、「認知症のリスクを下げるにはコレ」、「脳の健康維持に大切な不飽和脂肪酸を摂取するにはコレ」・・・

また、逆に、「健康長寿のためにはこれはしてはだめ」というメッセージも盛んに発信されています。

例えば、「喫煙は百害あって一利なし」、「アルコールは少量でも健康に良くない」、「ジャンクフードは食べたらダメ」、「運動不足や座り過ぎはダメ」・・・

健康のためにあれもこれも気を付けるというストレスから身軽になろう

先程のように、健康長寿になるための様々な情報であふれかえっています。

しかし、長寿の「可能性」を高める有効な手段は分かっていても、こうすれば絶対に長寿になれるということは専門家すら分かっていません。

また、専門家の間でも意見が違うことがあり、一般人は何を信じて良いのか分からないこともあります。

この記事では不摂生をしても長寿な人達を紹介しましたが、無茶苦茶な不摂生をしてもいいんじゃないかと言うつもりは全くありません。

ただ、膨大な健康情報に振り回され、言われていることをきちんと行おうとするためのストレスや、守れないことで生じる自己否定や罪悪感が健康長寿の妨げにもなると思います。

「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりましたが、長寿者になることが目的ではなく、肩の力を抜いて人生を長く楽しむことを目的にして、その結果、長寿になることを願いたいと思います。

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