結果を知るのは怖かったけど、認知症検査を受けてみた。認知症の検査の種類のまとめ

認知症検査を受けてみたワケ

健保の健康診断は毎年受けていますが、脳の検査はこれまで受けたことがありませんでした。

脳ドックを受けたかったのですが、値段が高いのです。
家の近くの病院だと、23,100円~39,600円(検査内容の充実度によって料金が変わります)となっていました。

脳ドックは健康状態で行う予防的な検査になるため、健康保険が適用されないので高いのです。

それに対して、何らかの異常を訴えて病院に行けば、健康保険適用で医師の検査が受けられます。

それで、「最近、忘れっぽくなって、認知症が心配です」と言って近くのクリニックに行き、保険適用で認知症検査を受けてきました。

実際、私は若い頃から物忘れはありましたが、年を取るにつれて次のようなことが徐々に増えている気がしています。

ふと、そのあたりに物を置いて、その置いた場所を忘れる

ある出来事があったのが、いつだったのか思い出せない (例: 先週だったのか、先月だったのか)

ときどきパスワードを思い出せないときがある

前に会ったことは覚えているけど、名前が出てこない

何かをしている最中に、ふと別のことをしようと思って椅子から立ち上がったが、その別のことが何だったか思い出せない

健康寿命が終わってしまう要因の二番目は認知症(一番目は転倒や骨折、関節の病気などによる運動器の故障です)だそうです。
健康寿命が終わってしまう要因について詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

また、認知症は誰でも罹り得る病気です。

年をとれば、記憶力や計算力などの脳力が落ちてくるのは当たり前と思い、放置することが多いと思います。

しかし、認知症の一歩手前の認知症予備軍(軽度認知障害)の状態で気づくことができれば、治療や生活習慣の改善で、認知症になるのを遅らせたり健常者の状態に戻すことが可能と言われています。
(参照元: みんなの介護HP https://www.minnanokaigo.com/guide/dementia/type/mild-cognitive-impairment/

つまり、早期発見できれば健康寿命を延ばせるのです。

それで、自分の脳の状態がどうなのか知るのは怖かったのですが、検査を受けました。

この脳の検査を受けたもう一つの理由は、本当に元気そうだった身内が昨年70歳で突然、脳出血で倒れて要介護者になってしまい、ショックを受けたことです。

また、今年になって、知り合いの69歳の人が脳梗塞になり、要介護者になってしまいました。
その人はテニス好きでコートを走り回れるぐらい元気でしたが、急に倒れたそうです。

私が受診したクリニックは、MRIで認知症の検査だけでなく、このような脳血管系の病気に関しても検査してくれるというのも、今回、受診した理由です。

認知症の検査を受けるにあたって、認知症とその検査について色々と調べてみたので、参考までに紹介したいと思います。

他人事でない認知症の恐ろしさ

65歳以上の人の45%は認知症またはその予備軍

調べて分かったのは、認知症は想像していた以上に誰もが罹り得る病気で、罹っている或いはその一歩手前の人が多いということです。

認知症研究の第一人者で、臨床医として多くの認知症の患者を診てきたお医者さんだって認知症になりました。
(参考: NHK 『認知症医療の第一人者が語る「ボク、認知症です」』https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/article/shinyabin/flykkgG4d.html

厚生労働省の発表によると、2025年には65歳以上の高齢者のうち認知症の人は20%(約700万人)に増加するそうです。
(参照元: 内閣府HP https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/gaiyou/s1_2_3.html

また、65歳以上で認知症予備軍(MCI:軽度認知障害)の人の割合は25%と推定されており、自分が認知症予備軍であることが気づかないままになっている人も少なくないと考えられています。
(参照元: 精神科・内科 油山病院 HP https://www.aburayama-hospital.com/blog-abu/2017-12-1

ですので、認知症と軽度認知障害(MCI)の人を合わせた人数は、65歳以上の人全体の45%、約半数にもなります。

なお、軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)という言葉は、今回、調べて初めて知ったのですが、正常と認知症の中間の状態だそうです。

軽度認知障害の定義は下記の通りです。
(参照元:e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-033.html

1.  年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する。
2.  本人または家族による物忘れの訴えがある。
3.  全般的な認知機能は正常範囲である。
4.  日常生活動作は自立している。
5.  認知症ではない。

軽度認知障害の人は年間で10~15%が認知症に移行すると考えられているようです。
(参照元: e-ヘルスネット https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-033.html

認知症になると治らないことが多いので怖い

認知症を引き起こす原因(正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症など)によっては、手術や薬物療法によって症状を完全に解消したり、改善できたりするそうです。
(参照元:認知症フォーラム.com https://www.ninchisho-forum.com/knowledge/kurashi/008.html

しかし、発見が遅れると手術をしても完全に症状が解消されない場合もあるので、早めに受診をして原因となっている病気を突き止めて治すことが大切になります。

私の身内の場合、脳腫瘍の状態がひどく、手術をした後も悪化し、それとともに認知症も悪化しました。

一方、アルツハイマー病やレビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などは、現在の医療では根本的に治す治療法は残念ながら無いそうです。

症状の進行を遅らせる薬の投与が中心の治療になります。

軽度認知障害(MCI) 認知症の段階なら、発症を防いだり遅らせることができる

アルツハイマー型認知症は脳内にアミロイドベータというものが蓄積することで神経細胞が障害され、認知機能が低下するとのことです。

ただ、軽度認知障害MCI期はこのアミロイドベータがまだ完全に蓄積された状態ではなく、神経細胞の障害が少ない状態だそうです。

ですので、この時期に認知症予防トレーニングやサプリメントを使うなどして脳の血流を改善することで、脳内の環境が良くなり、認知症予防の効果が高まると考えられています。

実際に、軽度認知障害と診断された人の多くが約半年から1年で正常範囲にまで脳血流が改善し、認知機能が戻った事例があるそうです(参照: 「認知症ねっと」 https://info.ninchisho.net/archives/5462 )。

また、アルツハイマー型認知症ではなく、高血圧や糖尿病、高脂血症、心不全、慢性呼吸器疾患といった身体の病気や、脳卒中、正常圧水頭症、硬膜下血腫などの脳の急性の病気などで、一時的に認知症になることもあります

この場合、元の疾患を治療することで認知症が改善することが期待できます。

どこで認知症の検査を受けれる?いくらかかる?

「あれ?最近、物忘れが増えたかな?」と気になり始める時期は人それぞれだと思います。

いつ気づき、いつ検査を受けるかによって、その後の人生が大きく変わってしまいます。

早期に気が付けば、健康寿命を延ばせるかもしれませんし、遅ければ、短くしてしまうかもしれません。

認知症の検査を受けれるところはどこ?

早期発見は大切であり、そのために検査を受ける必要がありますが、一般的には、まず、かかりつけ医に相談するのが良さそうです。

かかりつけ医がいない場合は、精神科や脳神経内科、神経科、脳神経外科、もの忘れ外来、認知症外来などを受診します。
(参照元: https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/dementia/no9/

選ぶのに迷う場合は、認知症の原因で最も多いアルツハイマー型認知症を扱う精神科や脳神経内科を受診するのが良いとのことです。

私の場合、MRIを使って直接、脳を診てアルツハイマー型認知症の検査してくれる脳神経クリニックが近所にありましたので、そこを選びました。

どんな検査?費用はいくら?

「みんなの介護」 https://www.minnanokaigo.com/guide/dementia/inspection/cost/ および「健達ねっと」 https://www.mcsg.co.jp/kentatsu/dementia/1504 を参照してまとめた認知症検査の種類は次のとおりです。

認知機能テスト知的機能や認知機能を把握するための心理検査で、設問に答える形式。
「長谷川式認知症簡易評価スケール」と呼ばれる方法がよく使われる。
質問の内容は、名前や生年月日を尋ねるもの、簡単な計算、記憶力を試すものなどであり、トータルの点数が30点満点中20点以下の場合、認知症の可能性が高い。
CT検査X線を使って身体の断面を撮影。
認知症の検査では、頭部の断面画像を得るために使われる。
MRI検査磁気共鳴によって、 身体の断面を撮影。
認知症の検査では、頭部の断面画像を得るために使われる。
SPECT検査ごく微量の放射性物質を含む薬を体内に投与して、臓器の状態を撮影。
認知症の検査では、頭部の画像を得るために使われる。
MCIスクリーニング検査採血した血液で、原因物質を排除もしくは毒性を弱めるタンパク質の状態を検査。
健常者と認知症の中間段階を指す軽度認知障害かどうかを検査する際に使われることが多い。
APOE遺伝子検査認知機能低下に関与する 「ApoE遺伝子」 調べる検査。
認知症の発症リスクを確かめる検査で、少量採血をすることで、認知症の早期発見、認知症予防につながる。

また、認知症検査の費用は次の表になります。

なお、※は自己負担割合です。

検査の種類10割※3割※1割※
認知機能テスト700円~2,800円220円~850円70円~280円
CT1万5,000円~2万円4,500円~6,000円1,500円~2,000円
MRI1万5,000円~3万円4,500円~9,000円1,500円~3,000円
SPECT8万円~10万円2万4,000円~3万0,000円8,000円~1万円
MCIスクリーニング1万5,000円~2万5,000円保険適用無し保険適用無し
APOE遺伝子1万5,000円~2万5,000円保険適用無し保険適用無し

私が受けた検査とその結果

私の場合、認知機能テストとMRI検査を受け、費用は6,820円(3割負担)でした。

認知機能テストは久しぶりにテストというものを受けたので、緊張しました。

このテストは、主にスタッフの人から質問をされ、口頭で答えるやり方でした。

一部、紙を渡され、言われたとおりにそれを折り畳んだり、図を見せられて、その図のとおりに紙に書いたりするテストもありました。

結果は30点満点の30点でした(良かった~)。

20点以下だった場合、認知症の可能性が高いそうです。

MRI検査も初めてなので緊張しました。

この検査時間は15分かかりました。

ベッドに横になり、頭を固定され、機械音がすごいのでそれを軽減するヘッドフォンを付けさせられました。

ヘッドフォンからは音楽が聞こえ、頭上のディスプレイには風景の画像が流され、リラックスできるように工夫がされていました。

MRI検査の結果は、お医者さんから私の脳の画像を見せてもらいながら説明を受けました。

結果、認知症や脳血管系の病気に関して何も異状は見られないということでした。

特に問題ないことが分かったので安心でき、元気が出ました。

おわりに

今回、認知症検診を受けるにあたって、認知症とその検査について調べたことをまとめました。

検査で結果を知るだけでなく、認知症についての関心が高まり、知識も増えたので、それも良かったと思っています。

なんとなく「最近、なんか忘れっぽくなって心配だな」と思っている人には、検査を受けることを強くお勧めします。

何も問題が無いということが分かれば、安心できます。

仮に問題があることが分かっても、軽度の状態であれば、回復や認知症への進行を遅らせるための治療を受けたり生活習慣の改善をしたりすることができます。

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