ブリジストンの電動アシスト自転車 TB1eに乗っていたら、前輪のブレーキの利きが悪くなったことに気づきました。
次の写真のように、ブレーキレバーを引くとハンドルにコツンとついてしまい、そこまで目一杯、引いても殆どブレーキが効かなくなってしまいました。
ブレーキレバーの引きしろ(握り幅)が大きくなってしまう原因は、通常、ブレーキケーブルの伸びかブレーキシューの摩耗かのどちらかです。
ブレーキシューは、溝の残りが1mm以下になったか、均一に減っていない場合には交換が必要です。
ブレーキシューをチェックしてみましたが、まだ大丈夫でした(次の写真)。
それで、ブレーキケーブルの調整を自分ですることにしました。
自転車屋さんに頼もうとすると、行くのに時間がかかる上、ブレーキ調整だけでもお金がかかります。
(参考:「サイクルスポット」の場合、ブレーキ調整は660円(工賃のみ) https://www.cyclespot.net/repair_page/ )
ブレーキケーブルの調整の調整法には、次の二通りあります。
- ブレーキケーブルアジャスターでの調整(簡易的方法)
- ブレーキケーブルの引っ張り調整(より適切な方法)
それぞれやり方は簡単で自分でもできるので紹介します。
紹介するブレーキの調整法はクロスバイク型の自転車に関するものです。
ママチャリやロードバイクなど、他の型の自転車のブレーキ調整機構はまた異なります。
目 次
意外に知られていないブレーキケーブルアジャスターでの調整法
クロスバイクの左右ブレーキレバーの付け根にはブレーキケーブルアジャスター(ブレーキラインアジャスター)がついています。
ブレーキケーブルアジャスターは次の写真のように、アジャスターボルトとナットで構成されています。
このブレーキケーブルアジャスターはクロスバイク、あるいはクロスバイク風の電動アシスト自転車なら必ずついているものです。
これは、ブレーキケーブルの微調整をするためのもので、ブレーキワイヤーが伸びてしまったりブレーキシューが摩耗したりして調整が必要になった時などに使用します。
出先で工具を持っていなくても、ブレーキの調整が簡単にできる便利なものですが、自転車に乗ってはいても、その構造にあまり興味の無い人はこのような機構が付いていることを知らない人が多いと思います。
この機構はユーザーが簡易的に調整できるようにするものなので、自転車の取扱説明書に載っているだろうと思ってチェックしてみましたが、その使い方はおろか、このような機構が付いていることすら記載されていませんでした。
メーカーは取扱説明書に載せるべきですね。
このことも、この機構が自転車に付いていることを知らない人が多い理由だと思います。
使い方は次の通りです。
① アジャスターボルトを反時計方向に回して、ブレーキレバーの引きしろ(握り幅)を調整
まず、アジャスターボルトを緩めたり締めたりして、好みの引きしろになる位置を探します(次の写真)。
アジャスターボルトが固くて回しづらい時は、ナットがレバー側にねじ込まれて固定されていると思われるので、ナットを反時計方向に回して少し緩めてみます。
② ナットを時計方向に回してアジャスターボルトの位置を固定
アジャスターボルトでの調整ができたら、次に内側のナットを時計方向に回してアジャスターボルトの位置を固定して完成です(次の写真)。
【ブレーキケーブルアジャスターでの調整の注意点】
実用上問題のないケーブルアジャスターでの調整範囲は、約5~6mmまでで、かなり限りがあります。
アジャスターボルトを回しすぎると、ネジ山がつぶれたり、曲がってしまったり、最悪折れたりしてしまいます。
これは、あくまで一時しのぎの手段であり、後でケーブルの伸びやブレーキシューの摩耗など、その原因をチェックして、原因に対するしかるべき処置をすることが必要です。
例えば、ケーブルの伸びはケーブルの劣化だけでなく、ケーブル固定ナットの緩みなどが考えられ、それらの原因への適切な処置が必要です。
ブレーキケーブルの引っ張り調整
先程のブレーキケーブルアジャスターでの調整は言わば、一時しのぎ的な方法で、こちらの方がきちんとした調整法です。
やり方は簡単で、ブレーキアーチ上部にあるケーブル固定ナットを六角レンチでまず緩めます。
緩めたらブレーキケーブルをより張っていき、仮締めし、レバーを握って好みの引きしろになっているかどうかをチェックします。
なっていなかったら、またナットを緩めてブレーキケーブルの張りを調整した後、仮締めして引きしろのチェックをするということを繰り返します。
調整ができたらボルトの本締めをしてブレーキがちゃんと効くか、また、左右のブレーキシューが車輪のリムに対して均等に隙間があるかをチェックします。
はい!以上です。
今回は、ブレーキケーブルアジャスターという機構が付いていることがあまり知られていないようなので、この機構による調整法を中心にブレーキの調整法を紹介しました。