サドルの上に、背筋を直立させて乗るママチャリ風の姿勢では、健康増進に役立つ運動にはあまりならないと、このブログになんども書きました。
とは言え、あまりにも深すぎる前傾姿勢も普通の中高年にはNGです。
私の失敗談とお医者さんに教えてもらった、首を痛めた時の対処法も紹介します。
目 次
深い前傾姿勢でのサイクリングを長時間したら、首を痛めた
少し前のことですが、かなりサドルを高くセットし、深い前傾姿勢をとって、久しぶりに長距離を走りました。
その時は、なぜかハイになっていて、田園風景を走り抜け、渓流沿いの山道をヒルクライムしました。
気分だけは、下の写真のようなロードレーサーになったようでした。
始めは楽しく、気持ち良かったのですが、中盤以降は、もっぱら「疲れた! 体が痛い~」と感じていました。
約90kmを走りましたが、普段は痛くならない首がひどく痛みました。
考えてみれば、深い前傾姿勢をとりつつ、車や人、信号・標識などに気をつけるため、顎を上げながら周囲に注意を払うということを長時間していれば、首の周りの筋肉がこってくるのは当然です。
その後も、自転車に乗り続けていたのですが、何日経っても首辺りの痛みがひきません。
あまりに長引くので、近くの整形外科医院に行きました。
問診と検査の結果、 「長時間サイクリングをしたとのことですが、首の骨が神経を圧迫していますね。
首や肩の周りを温めて、血行が良くなるようにしてください。
消炎鎮痛薬をお出しします。
それから、普段は姿勢に気を付けて、 よくストレッチしてください」と言われました。
ちなみにツール・ド・フランスに出場するような一流のロードレーサーは、平坦ステージの場合、空気抵抗を減らすために、上の写真のような深い前傾姿勢をとり続け、約200kmを4時間台で走り切ります。
平坦ステージといっても、アルプス越えの山岳ステージのような、とてつもない斜度の長い坂が無いというだけです。
200kmも走れば、普通の坂は当然、数多く出現します。
それでも、平均速度40〜45km/hで走るそうですから、全く異次元の世界ですね。
彼らは筋トレやストレッチなどを行い、子供の頃から鍛えているので、痛みがでないのだと思います。
健康寿命を延ばすことが目的の普通の中高年はマネをしない方が良いでしょう。
前傾し過ぎて首が痛くなった時の対処法
お医者さんに教わった方法が、簡単で効果があったので、紹介します。
正しい首姿勢に戻す方法
頭と首が前に出すぎている姿勢になってしまっていることが多いので、まず、普段の生活で良い姿勢をキープできるようにリセットする必要があります。
下を向いてずっとスマホを使っていると、首や肩がこり、また見上げようとすると首に違和感が出るスマホ首(ストレートネック)が問題になっています。
この時もまず姿勢を正すことを注意されますが、それと同じです。
姿勢を正すことで、背骨が本来のS字カーブになり、重たく不安定な首をしっかりと支えられるようになります。
具体的には、「頭頂、耳たぶ、肩峰を結ぶラインが一直線になる」ような、良い姿勢を心がけることです。
姿勢が良くなると、首や肩のこりが軽減されます。
それに、より若々しく見えます。
また、血流が良くなり、筋肉や内臓の代謝が改善されることで、基礎代謝が上がり、痩せやすくなるというメリットがあります。
広頸筋のストレッチ
広頸筋というのは、下あごから鎖骨の辺りまでを広く覆う筋肉のことです。
首を前に突き出す姿勢を長くとると、この筋肉が固まってしまいますので、この筋肉のストレッチをします。
- ステップ1: 両手のひらを広げて合わせて、親指をあごの下にあてがう
- ステップ2: ゆっくりと、両手を天井の方に上げながら、親指であごを上に突き上げる
この簡単なストレッチと首をグルグル回すことを、毎日、数分、 続けたら、痛みが取れました。
首の周りがこったら、ぜひお試しください。