「リングフィットアドベンチャー」の高齢者向け運動強度は弱め ~ 負荷の変更方法は?

 

インターネットの記事を見ていたら、次のニュースが目に留まりました。
産経新聞 『「リングフィットアドベンチャー」高齢者に配慮? ゲーム内レベルと運動強度を比較 島根大https://www.sankei.com/article/20240118-ZEN5U4MMNVCE7P3IAI3VKDIDVU/

私も高齢者と呼ばれる歳で、このゲームを楽しんでいる一人なので、「高齢者に配慮」ってどういうこと?と興味を持ちました。

この記事の内容を簡単にまとめたのが次です。

●島根大学の研究チームは、「リングフィットアドベンチャー」 (以下、RFAと略す) が高齢者にとって「中強度以上の運動」になるとの論文を発表した。

●高齢者を対象とした実験を行った結果、RFAの中レベルの運動は約40%の%HRRを示し、これは「中強度」の運動と一致。
一方、最もハードな高レベルの運動は約52.3%の%HRRで「激しい強度」の基準(60%以上)に満たなかった。
このことから、RFAの中レベルと高レベルの運動を組み合わせると、高齢者にとって中強度以上の運動になると結論付けた。

●特に70歳以上の高齢者向けに指定された運動強度が明らかに低かった。

この記事については次のような疑問が湧いてきます。

そもそも、高齢者はどれ位、運動をするのが望ましい?

%HRRとはなに?

運動負荷が変わるとRFA のエクササイズの何が変わるの?

RFAが自動的に設定した運動強度では物足りない場合、強度を変更するにはどうすればよい?

これらについて以下で説明したいと思います。

高齢者はどれ位、運動すれば良い? %HRRとは何?

65歳以上の人に対する有酸素運動のお勧めは、WHO(世界保健機関)のガイドでは次のようになっています。

WHO「身体活動・座位行動ガイドライン (日本語版)」より引用
http://jaee.umin.jp/doc/WHO2020JPN.pdf

この有酸素性身体活動に関するお勧め以外に、筋力向上活動とマルチコンポーネント身体活動に関する推奨項目もありますが、ここでは割愛します。

このように中強度と高強度の1週間あたりの運動時間がそれぞれ150~300分、75~150分、またはその組み合わせが勧められていますが、中強度、高強度とはどの程度の強度なのでしょうか?

どれくらいが「中」や「強」なのかは人によってもちろん変わりますが、簡便で分かり易い定義は心拍数に基づいて決める方法です。

例えば、次の%HRRに基づく定義です。
(参照: Doctock 「運動強度の決め方〜中等度ってどれくらい?〜」 https://doctock.jp/2024/02/25/moderate_intensity/

運動強度の定義

● %HRRが40%未満は「低強度」

● %HRRが40~59%は「中強度」

● %HRRが60%以上は「高強度」

%HRRとは運動強度を示す指標の一つで、HRRはHeart Rate Reserve(心拍数予備能)の略です。
これは最大(最高)心拍数から安静時心拍数を差し引いた数値の何パーセントに相当する運動であるかということを運動強度として用います。
式で表すと、次のようになります。

%HRR = (運動中の心拍数 - 安静時心拍数) ÷ (最大心拍数 – 安静時心拍数) × 100

自分にとって、「中」や「強」の運動強度のときの心拍数はどれくらいか知りたいですよね。

これは上記の%HRRの式を使って求めることができます。

上の式の「運動中の心拍数」を「目標心拍数」と置き換えて変形すると次のようになります。

目標心拍数 = {(最大心拍数 - 安静時心拍数) × %HRR ÷ 100} + 安静時心拍数

「最大心拍数」は簡易的に「220 - 年齢」で求められるので、上の式を更に変形すると次のようになります。

目標心拍数={(220 - 年齢 - 安静時心拍数) × 運動強度} + 安静時心拍数

この式に基づいて目標心拍数を計算してくれるのが、次のカシオのkeisan サイトです。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228740

このサイトで、例えば、HRR%を中強度の50%とし、年齢65歳、安静時心拍数60と入力すると、目標心拍数は107.5という答えが出てきます。

カシオのkeisan サイトの「目標心拍数の計算」
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228740

WHOのガイドラインに基づけば、上記の人はこれ位の心拍数になるくらいの中強度の運動を1週間に150~300分行えば良いことになります。

RFAは高齢者に対して、運動強度が軽めになるよう自動的に調整する

冒頭の島根大学の研究チームの研究結果に話を戻すと、高齢者を対象とした実験を行った結果、RFAの中レベルの運動は%HRRでいうと約40%だったとのことです。

「中強度」の%HRRは40~59%なので、40%は「中強度」の下限値ですね。

また、最もハードな高レベルの運動は約52.3%だったそうですが、これでも中強度の%HRRの範囲の中頃です。

さらに、研究結果の紹介には、70歳以上の高齢者向けに指定された運動強度の%HRRは書かれていませんが、「明らかに低かった」とありますので、かなり低かったのだと思われます。

以上のように、RFAでユーザー設定を入力する際、65歳以上の人が実年齢を入力すると、軽めの強度にRFAが自動的に調整するということが分かります。

実際にRFAのユーザー登録で年齢を変えてみた結果、自動的に設定された運動負荷は次の表のようになりました。
なお、年齢以外の設定は、どれも「性別」 = 「男性」、「普段の運動の程度」 = 「そこそこ運動している」、「どれくらいハードなフィットネス」 = 「しっかり」を指定しました。

年齢30歳40歳50歳60歳65歳70歳
RFA設定の
運動負荷
21191613118

確かに、高齢になるとRFAが自動的に設定する負荷は、かなり低くなっています。

なお、RFAの運動負荷の最大値は30です。

年寄りの冷や水と言われるように、年寄りが自分の年齢を考えずに無茶をするとアブナイという考えで、このような低めの運動負荷の設定になっているのでしょうね。

 

運動負荷が変わると「リングフィットアドベンチャー」 の何が変わる?

運動負荷が変わると、エクササイズの内容が次のように変わります
(参考:
ともちゃん.me 「リングフィットアドベンチャーの運動負荷がヤバイ!負荷を上げるとどのくらい違うのか&設定方法について」 https://www.tomochan.me/entry/ring-fit-fuka
・リングフィットで痩せてみたブログ 「意外と知らない?リングフィットにおける負荷設定による運動負荷の違いと、カスタムでの負荷変化」 https://ring-diet.com/ring_huka/

● フィットネスの回数
「グルグルアーム」や「モモデプッシュ」などの運動の回数が増えます。

● キープ時間
例えばスクワットの場合、しゃがんだ状態でキープする時間が長くなります。

● 運動負荷そのもの
スクワットを例にとると、しゃがむ深さがより深くなります。

 

一口メモ: リングフィットアドベンチャーに向くヨガマット

リングフィットアドベンチャーに適したヨガマットを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

  1. 厚さ:床に寝転がるエクササイズがあるため、少し厚めのマットが良いでしょう。
    厚さが10mm以上のマットがおすすめです。
  2. 滑り止め:足が滑って転倒しないよう、滑り止め機能がついたマットが必要です。
  3. サイズ:リングフィットアドベンチャーは広いスペースで行うエクササイズもあるため、長さと幅があるマットが良いでしょう。
  4. 耐久性:汗で濡れるし、ジャンプやねじり運動でマットに力がかかるので、耐久性のある素材のマットが適しています。

私は以前、汗で濡れたヨガマットで足を滑らしたり、足を大きく広げたら股裂きになったりと危ないことがあったので、次のヨガマットを使うようになりました。

これは本当に滑りません!
また、十分な厚みがあり、臭いもしないので買って良かったです。

RFAが自動設定した運動負荷を変更する方法

では、RFAがプレイヤーの年齢などに応じて自動的に設定する運動負荷を変えるにはどうしたら良いでしょうか?
(なお、「運動負荷」は「アドベンチャー」のモードだけに適用される設定で、「お手軽」や「カスタム」などの他のモードにはありません。)

一つはユーザー登録をする際に、実年齢よりも若い年齢を指定する(つまり、年齢詐称する)ことです。

これよりももっと柔軟に変更する方法を紹介します。

まず、次の図のようにワールドマップ画面で、リングコンのBボタンを押します。

そうすると、次のメニューが表示されるので、「運動負荷」の項目を選び、更に「高度な設定」を選択します。

次のような画面が表示されるので、自分の好みの強度に変更して「決定」を押します。

以上のように運動負荷を変更できますが、高齢者が負荷を高くする場合は、気をつけてください

高齢者は筋肉量が減少し、関節の柔軟性も低下するため、怪我のリスクが高まります。
また、年齢とともにバランス能力が低下して、転倒のリスクが増えます。

更に、歳をとると何等かの病気持ちである人が多いと思います。
腰痛、肩こり、高血圧、心臓病・・・

ですので、あくまで無理をしないことが大切です。

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