これまで電車の普通席での輪行しかしたことがなかったので、今回、試しに普通列車グリーン車での輪行をしてみました。
自宅から神奈川県藤沢市の辻堂駅まで折り畳める小径車 Birdy Air でサイクリングし、そこから静岡県の三島駅までJR東海道線で輪行しました。
この記事ではグリーン車を利用する輪行について気が付いたことを紹介したいと思います。
グリーン車を輪行に利用するにあたって、次のような不安や疑問がありました。
このような疑問に対する答えも含めて、グリーン車の利用法や使ってみた感想を紹介したいと思います。
グリーン券の買い方から順を追って説明します。
目 次
グリーン券の買い方
グリーン券は購入のタイミングで値段が変わります。
グリーン車乗車前に購入する「事前料金」の方が、乗車後に車内で購入する「車内料金」よりも安く済みます。
(参照: JR東日本「普通列車グリーン車 料金」 https://www.jreast.co.jp/railway/train/green/charge/ )
【事前購入の場合】
事前購入の方法には次の三つがあります。
- スマホの「モバイルSuica」で購入
(ご注意!Suicaグリーン券の有効期間は購入当日限り有効です)
- みどりの窓口または券売機で購入
- 駅ホームにあるグリーン券売機
【車内購入の場合】
こちらは列車に乗車した後、車内でアテンダントからグリーン券を購入する方法です。
車内で購入した場合は、上記の事前購入料金に260円がプラスされます。
今回、「モバイルSuica」でグリーン券を購入して料金は780円でしたが、車内で買うと、更に260円加算されて1040円ということになります。
輪行の場合、グリーン車のどの席に乗るべきか
グリーン券を買ったら、次は、どのグリーン車両のどこの席を狙うかを決めます。
これが決まれば駅のプラットフォームのどこで電車を待つかも決まります。
JR東海道線の列車編成は次の図のように、10両編成、15両編成、共に4号車と5号車がグリーン車です。
JR東海道線グリーン車は、平屋の部分と二階建ての部分があるので、次の座席配置図のように、1車両に最後部座席は8席もあります。
ただ、二階建て部分の一階もしくは二階に行くには、狭い階段を重い輪行袋を担いで行かねばなりませんが、後で述べるようにこれは結構大変です。
そのため、次の座席配置図の赤いところ4か所(つまり平屋席の最後尾)がお勧めの座席です。
ちなみに2階席へ上がる階段の幅は次の写真のように55cmしかなく、螺旋階段が急でした。
(メジャーを持参して実際に測ってみました(笑))
二階の席は景色が良さそうなので二階にしようかと思いましたが、重くてかさばる輪行袋を担いでこの狭い階段を上るのは大変なので、今回は止めました。
グリーン席への座り方と輪行袋の置き方
乗車してビックリ、誰も乗っていません!
これは快適!
無事、4号車の平屋部分の最後尾席を確保できました。
次の短い動画は電車に乗り込む様子を撮ったものです。
グリーン券情報の入ったモバイルSuicaを座席の上にある「グリーン券情報読み取り部」にタッチして、赤色のランプを緑色に変えます。
最後尾座席の後ろのスペースになんなく輪行袋を置けましたし(次の写真)、リクライニング座席をめいっぱい倒しても、全く大丈夫でした。
また、最後尾座席の後ろ以外に輪行袋を置けるスペースがグリーン車にはないことを確認しました。
なお、私のBirdy Airという折り畳みできる小径車を「ちび輪バッグ」という輪行袋に収納したサイズは次の写真のように、横幅が78cm、高さは67cmです。
また、奥行きは次の写真のように34cmです。
写真ではもっと奥行があるように見えますが、これは輪行袋がだぶついているせいです。
「ちび輪バッグ」の詳細は下のリンク先に載っています。
最後部座席の裏には、次の写真のように、上方に折り畳んだテーブルがあり、このテーブルの表面から最後部座席の背面までの水平距離は29cmでした。
また、この折り畳んだテーブルの下面と床の垂直距離は67cmでした。
ですので、もし輪行袋の高さが67cm以上の場合、幅が29cm以内でないと置けないことになります。
私のBirdy Airが入った輪行袋の幅(奥行)はペダル付近のところが最も幅があって34cmですが、上部はサドルがある部分なので幅が20cmもなく、問題なく置けました。
なお、折り畳んだテーブルより下の部分の最後部座席の背面までの水平距離は37cmでした。
普通列車グリーン車での輪行は普通車と比べてどうか?
普通車の料金に加えて780円のグリーン料金を払いましたが、次のようなメリットがあります。
- 座れる可能性が高い
普通車両は混雑していても、多くの場合、グリーン車は空いています。
たとえ、グリーン車の最後尾席に人が座っていても、その後ろのスペースにはモノが置かれていないことが多いと思います。
ですので、輪行袋はそこに置いて、空いている席に座ることができます。
ただし、大都市圏の通勤時間帯では、グリーン車も満席のことが多いので、この時間帯は避けてグリーン車での輪行を楽しむことをお勧めします。 - ゆったりと座ってくつろげる
グリーン車のシートはリクライニング仕様のため、少し倒して快適な姿勢で移動することができます。
また、普通車は進行方向に対して横向きに座る座席が多いですが、グリーン車は進行方向に向かって座れて楽です。 - テーブルがついている
スマホやカメラ、飲み物、本などを置くこともできます。 - コンセントを利用できる(横須賀線の東京~久里浜、総武快速線の東京~千葉、外房線の千葉~上総一ノ宮、内房線の蘇我~君津、総武本線の千葉~成東、成田線の佐倉~成田、成田~成田空港)
このようにグリーン車は追加料金を払う価値はあると思いますが、もし満席で座れなかったら、その価値は激減してしまいます。
グリーン車は立っていてもグリーン料金をとられます。
もし、グリーン車に乗車したけれども、満席なので普通車へ移動したいと思った場合、次のSuicaのWebページからの引用に説明されているように、グリーン料金の払い戻しを受けることができます。
ただし、買った当日に払い戻しの手続きをする必要がある上、220円の払い戻し手数料をとられます。
【 Suicaグリーン券の払いもどし 】
SuicaのWebページ 「グリーン車Suicaシステムをご利用に際してのご注意」https://x.gd/vJ1rv
● Suicaグリーン券の払いもどしは、有効期間内(発売当日)にSuicaがご利用可能な首都圏エリア(Suica一部対応駅を除く)のJR東日本のみどりの窓口で承ります。(みどりの窓口営業時間外は改札係員におたずねください)払いもどしの際には、220円の払い戻し手数料がかかります。
● モバイルSuicaの場合は、有効期間内(発売当日)にモバイルSuicaで払いもどし操作をすると、手数料220円を差し引いて購入時に利用されたクレジットカードへご返金します。
● グリーン券を所持してグリーン車に乗車した際に、満席だったため普通車へ移動される場合は、グリーンアテンダントにお申し付けください。ご利用にならなかったことの確認をおこなったうえで払いもどしのご案内をさせていただきます。
● グリーン車の通路やデッキ等にお立ちの場合も、グリーン料金が必要になりますので、ご注意ください。
はい、以上です!
この記事では、グリーン車での輪行をスムーズに行う方法などを紹介しました。
インターネットの記事で、輪行袋がグリーン車の最後部座席の裏に収まらず困ったというのを見かけて心配しましたが、私の場合は何の問題もありませんでした。
少しでも参考になるところがあれば幸いです。
● ネットを見ると、輪行袋を置くのに十分なスペースが無なかったという記事があったが、ちゃんと輪行袋が置けるスペースがあるのか?
● JR東海道線のグリーン車は車両の真ん中が二階建てで、その前後を平屋の部分でサンドイッチする構造になっているが、どこの座席が輪行にとってベストなのか?
二階席は景色が良さそうだけど、輪行袋を担いで二階席への階段を上れるのか?
● グリーン車がもし満席だった場合は普通車に移動したいが、グリーン料金の払い戻しをしてくれるのか?