「うわ、やっちゃった!」… サイクリング中、ふとした拍子にズボンの裾がチェーンに触れてしまい、気づけば真っ黒な油汚れがべったり。
お気に入りの服なのに、洗っても落ちない・・・そういう経験がありませんか?
私も奮発して買ったグレーのパンツに黒いチェーンオイルがついたときはガックリきました。
でも、この記事で紹介する方法できれいに復活!やったーと感動しました。
あなたはいつも、どうやって油汚れを落としていますか?
この記事では、汚れの種類別に「家庭でできる落とし方」を紹介します。
目 次
まずは知っておきたい、汚れの種類と落としやすさ
自転車のメンテナンスや走行中など、色々なシチュエーションで服に汚れが付くことがありますね。
| 状況 | 主な汚れ | 汚れの性質 |
|---|---|---|
| 整備中 | チェーンオイル・防錆油・グリス | 粘度の高い油性汚れ |
| 走行中 | チェーンの汚れ・泥・ブレーキダスト | 油+砂+金属粉の複合汚れ |
| 保管・輪行 | スプロケット油・タイヤの跡 | 黒い油+ゴム汚れ |
【ご参考】
このブログでは、次の例のように自転車のメンテナンス法を数多く紹介しています。
よろしければ、ご覧ください。●【自転車チェーンの洗浄法】 初心者でもチェーンをピカピカにできる簡単ガイド

汚れの落ちにくさを3段階で整理
自転車から服に付く汚れは、実は「油性」「粉塵系」「水性」など原因となる性質がバラバラ。
なので、落とし方もそれぞれ違います。
そこで、次の表のように、落としやすさの難易度を3段階に分類してみました。
| 難易度 | 代表的な汚れ | 特徴 | 対処法の概要 |
|---|---|---|---|
| 🔴 困難 | チェーンオイル、防錆油、グリス、黒汚れ | 高粘度の油+粉塵が繊維に浸透 | クレンジング+中性洗剤+ぬるま湯 |
| 🟡 普通 | 泥・砂・チェーンクリーナー・タイヤ跡 | 表面汚れ+洗剤成分 | 中性洗剤で部分洗い+洗濯 |
| 🟢 たやすい | 雨水・砂ぼこり・泡 | 水性・乾燥後に落ちやすい | 水洗い・通常洗濯でOK |
汚れが付いたとき、ついやってしまうNG行動
やり方によっては、より汚れがひどくなってしまったり、本当に落ちなくなってしまうことがあります。
そのため、汚れを落とす方法を紹介する前に、まずは、やってはいけないことから紹介します。
- ❌ ティッシュでゴシゴシこする:汚れを奥に押し込み、シミが広がる原因です。
- ❌ 水をかけて広げる:油分が水を弾き、汚れが周りの繊維に沿って広がり、輪のような大きなシミ(輪ジミ)になって定着してしまいます。
- ❌ 乾かして放置:時間が経つと油が酸化し、繊維に固くこびりついてしまいます。
- ❌ 熱湯やアイロンで固める:油は熱を加えると溶けて繊維に入り込みやすくなり、酸化固着しやすくなる性質があります。
これさえあれば落ちる!用意するもの
次の道具を用意しておくと失敗がなく、作業がスムーズになります。
① 油汚れ専用|必須アイテム
| 道具 | 用途 | ポイント・注意 |
|---|---|---|
| クレンジングオイル (オイルタイプ) | 油汚れの分解 | メイク落としの“オイルタイプ”を使用。ジェルやミルクタイプは不可。 |
| 食器用中性洗剤 (ジョイ、キュキュット等) | 洗浄・界面活性 | ぬるま湯と組み合わせて油・泥を浮かす最強コンビ。 |
| 40℃前後のぬるま湯 (洗面器) | 洗浄補助 | 温度が高いほど油がよく落ちる。ただし熱湯はNG。 |
| 乾いた布・タオル・古布 | 汚れ・油分を吸い取る | 「押さえる」が基本。ゴシゴシこすらない。 |
| ニトリル手袋 | 手の保護 | オイル・洗剤の刺激を防ぐ。滑りにくく作業しやすい。 |
② 普通の汚れ対応|泥・タイヤ跡に使うもの
| 道具 | 用途 | ポイント・注意 |
|---|---|---|
| 古い歯ブラシ/小ブラシ | 部分洗い・かき出し | デニムなど厚い生地に有効。強くこすりすぎに注意。 |
| 消しゴム・アルコールシート | タイヤ跡・軽い黒ずみ対策 | 表面の汚れに有効。色柄ものは軽く試してから。 |
| 重曹(重炭酸ナトリウム) | 泥汚れ・軽い油汚れの吸着 | 自転車の高粘度油は“重曹だけでは落ちない”。あくまで補助。 |
③ 応急処置・補助用|あると安心・外出先で便利なもの
| 道具 | 用途 | ポイント・注意 |
|---|---|---|
| ティッシュ・キッチンペーパー | 応急処置・油の吸着 | 外出先用としても便利。こすらず押し当てる。 |
| ノンアルコールウェットティッシュ | 応急処置・油の吸着 | 油の多い部分を吸わせるイメージで優しくトントン。 |
| ベビーオイル(応急処置用) | 油汚れの分解 | 汚れ部分を軽くなじませると油が浮きます。 |
| ハンドクリーム(ベビーオイルがないときの代用) | 油汚れの分解 | 油分多めのがお勧め。 |
🔴困難|チェーンオイル・グリスなどの油汚れを落とす方法
油汚れ(困難)を落とすために、特に必須な道具は、クレンジングオイル、食器用中性洗剤、40℃前後のぬるま湯の3点です。
落とし方のステップ
✨ポイント:油は油で落とす!
普通の洗剤では太刀打ちできないので、「クレンジングオイル+中性洗剤」の二段構えが最強です。
- 乾いた布で油を吸い取る
→ 古布やティッシュで押さえる! - クレンジングオイルで前処理
→ メイク落とし(オイルタイプ)を塗り、指や歯ブラシでやさしく揉み込む。
クレンジングオイルの量は、シミの直径の2倍程度。
デニムの場合は、歯ブラシで優しく叩くように、ポリエステルの場合は、油が浮きやすいので吸い取る作業を念入りに。
浮いてきた油汚れは、あて布やタオルに移して拭き取ることが大切。 - 中性洗剤でぬるま湯洗い
→ 洗面器に40℃前後のぬるま湯をため、食器用洗剤(ジョイやキュキュットなど)を数滴たらして軽くもみ洗い。 - 洗濯機で通常洗い
→ 熱湯やアイロンはNG!油が固まって逆効果。

環境への配慮として、油汚れを落とす際に、廃油(クレンジングオイルで浮いた油など)をそのまま排水口に流さないよう、古布や新聞紙で拭き取って可燃ごみとして処理しましょう。
油をそのまま排水口に流すと詰まりの原因にもなります。
チェーンオイルには次の3種類があります。
- ウェットタイプ
粘りが強く、水や雨に非常に強いタイプ。
ロードバイクでロングライドをする人に人気ですが、服につくと最も落としにくい油です。 - ドライタイプ
乾きが早く、サラッとした使用感のオイル。
雨には弱いですが、ウェットタイプよりは汚れが落ちやすい傾向があります。 - セラミック系
近年増えているのが、セラミック粒子入りの高性能オイル。
潤滑性能は高いですが、服に付くと繊維の奥まで入り込みやすいのが難点です。
汚れの落ちにくさをランキングにすると次の表のようになります。
| 種類 | 落ちにくさ | 特徴 |
|---|---|---|
| ウェットタイプ | ★★★★★(最難関) | 粘度が高く、黒い複合汚れになる |
| セラミック系 | ★★★★☆ | 繊維に粒子が残りやすい |
| ドライタイプ | ★★★☆☆(比較的落ちやすい) | 粉状でベタつきが少ない |
どうしても落ちないときは…
- 灯油・ベンジンでたたく(火気厳禁)
➡ ただし、色落ち・生地損傷のリスクあり。必ず目立たない箇所でテストを。 - メラミンスポンジで軽くこする(ブレーキダストに有効)
➡ 色柄ものやデリケート素材には注意!
あるいは、信頼できるクリーニング店への依頼(特にウール・シルクなどのデリケート素材)の検討をお勧めします。
特に、シミが直径5cm以上と広範囲な場合や、油が付着してから日にちが大分、経ってしまい固着している場合はプロに任せた方が良いでしょう。
輪ジミ防止と、できてしまった時の対処のコツ
輪ジミというのは、油と洗剤が水分で周囲に広がり、輪のようになって残ったシミのことです。

輪ジミを「作らない」ための最重要ポイント
- すすぎを徹底する
- クレンジングオイルと中性洗剤で揉み洗いした後、汚れた部分に残っている油や洗剤成分が、衣類全体を洗う前に水分で広がってしまうことが輪ジミの最大の原因です 。
- ぬるま湯で流す際に、シミの部分の洗剤と浮き出た油を、完全に洗い流す意識で丁寧にすすぎましょう。
- 部分洗い後の処理
- 部分洗いが終わったら、すぐに洗濯機に入れず、最後に乾いたタオルで水分を挟み込むように優しく押さえ、余分な水気と洗剤成分を吸い取ってから洗濯機にかけると効果的です。
もし輪ジミができてしまったら
洗濯後に薄く輪ジミが残ってしまった場合は、以下の方法を試してください。
- 水でぼかす
- ぬるま湯をつけたタオルや布を用意し、輪ジミの外側(シミが薄くなっている境界線)から内側に向かって、トントンと叩くようにして洗剤と油の成分をぼかし広げます。
- 決してこすらず、洗剤成分が薄まったら、乾いた布で水分を吸い取ります。
- 再度、中性洗剤で部分洗い
- 輪ジミが広範囲の場合は、再度、食器用中性洗剤をごく少量だけつけて優しく揉み洗いし、再度、丁寧にすすいでから洗濯機で洗い直してください 。
🟡普通|泥・チェーンクリーナー・タイヤ跡の落とし方
✨ポイント:乾く前に洗う!
乾くと輪ジミになるので、帰宅後すぐに洗うのがカギ。
落とし方のステップ
- ぬるま湯で軽くもみ洗い
→ 泥や砂を落とす。ブラシで軽くこすってOK。 - 中性洗剤+歯ブラシで部分洗い
→ 洗剤を直接つけてこすり、泡立ちが黒くなったら汚れが浮いているサイン。
浮いてきた汚れは、タオルやあて布で拭き取ると再付着を防げます。 - 洗濯機で通常洗い
🧪裏技テクニック
- タイヤ跡 → 消しゴム or アルコールシート
- 泥汚れ → 重曹+中性洗剤ペーストで5分置き → ブラシ洗い
(重曹は油を吸着しやすいので、汚れ部分に振りかけて軽くこすり、その後、洗剤で洗います) - クリーナー液のシミ → 酢水(酢1:水3)でたたく
🟢たやすい|雨水・砂ぼこり・泡汚れの落とし方
落とし方のステップ
- 乾いたらブラシで払うだけでOK
- 水洗い+通常洗濯で十分
- 泡汚れは再洗いで落ちる
【素材別】服の種類で落ちやすさが変わる!
| 素材 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 綿100% | 油を吸いやすく、染み込みやすい | 早めの処置が必須 |
| ポリエステル | 撥水性があり、比較的落としやすい | 熱に弱いので乾燥機注意 |
| デニム | 厚手で油が入り込みやすい | クレンジング+ブラシが有効 |
| ウール・シルク | デリケートで摩擦に弱い | 専門クリーニング推奨 |
服を洗う前に必ず確認!“洗濯表示”の見方
油汚れの落とし方は、生地の素材と洗濯表示によって大きく変わります。
同じ手順でも、洗濯表示を無視してしまうと「生地が傷む」「縮む」「色落ちする」原因になるため注意が必要です。
ここでは、油汚れの処理で特に重要なマークだけを、わかりやすく解説します。
(参照:消費者庁『洗濯表示の早見表』)
「水洗いできるかどうか」を示すマーク
✔ 水洗いOK
洗濯機マーク/桶マーク
→ ぬるま湯での前処理(クレンジング+中性洗剤)が可能です。
✔ 手洗いマーク
→ やさしく押し洗いであれば問題なし。
ブラシは強くこすらないように注意。
❌ 水洗い不可(桶に×)
→ クレンジングオイルの使用は控え、クリーニング店に相談が最安全。
特にウール・シルク・レーヨンで多い表示です。
「温度設定」のマーク
✔ 40℃まで
→ 食器用中性洗剤+ぬるま湯洗いが最も効果的。
(油汚れは40℃前後が分解しやすい)
❌ 30℃以下
→ お湯が熱すぎると縮む・型崩れする可能性あり。
30℃前後の「ぬるま水」で優しく洗う。
「アイロン」のマーク
❌ 高温アイロン
→ 油汚れにアイロンは絶対NG!
油が熱で繊維に固着し、ほぼ落ちなくなります。
✔ 中温アイロン
→ 洗濯後に完全に汚れが落ちてから使用。
部分的に濡れたまま当てない。
「漂白」のマーク
✔ 三角マーク(酸素系OK)
→ 酸素系漂白剤は油汚れにはそこまで効果がないが、輪ジミ対策の仕上げとして使える場合あり。
❌ 塩素系漂白NG
→ 色落ちの危険。
特に黒パンツ・自転車ウェアは注意。
「乾燥」のマーク
❌ 乾燥機OKでも油汚れが残る間は使用禁止
乾燥機の熱で油が完全に固まり、シミが取れなくなります。
✨ポイント:油汚れが“完全に落ちてから”乾燥機を使うこと!
【応急処置】外出先で油が付いたとき
サイクリング中にチェーンがズボンに触れてしまうのは“あるある”です。
外出先では道具が限られているため、「汚れを広げず、家に帰るまでダメージを最小限にする」ことが最優先になります。
- こすらず、押さえる!
- ティッシュやハンカチを軽く押し当てる
- “油の多い部分を吸わせる”イメージで優しくトントン
- 繊維の方向に沿って押さえると広がりにくい
- 絶対にNG
- ゴシゴシこする
- 水をかける(輪ジミになります)
- コンビニで揃う「応急処置3点セット」が超有効
- ノンアルコールウェットティッシュ
(アルコール系ウェットティッシュは油を落とす力が弱く、繊維に輪ジミを作りやすいので避ける方が無難です) - ベビーオイル、無ければ油分が多めのハンドクリームが代用になります
(綿棒やティッシュに1滴つけて、汚れ部分を“軽くなじませると油が浮きます) - ティッシュ/紙ナプキン
- ノンアルコールウェットティッシュ
やっぱり予防が最強|汚れにくい服装と装備
💡普段着のままでの整備は止める
少しの工夫で、汚れ知らずのメンテナンスに。
| 部位 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| ズボン | ナイロンパンツ | 撥水性があり、油が染みにくい |
| 裾 | 裾バンド | チェーン巻き込み防止 |
| 上半身 | PVCエプロン | 油ハネ防止。水拭きでOK |
| 手袋 | ニトリル手袋 | オイル・溶剤に強い |
次のオーストリッチ(OSTRICH) の裾バンドは、幅が広くてゴムで伸びるのでしっかりと裾をまとめてくれ、長時間使用してもずり下がらないのでお勧めです。
私がAmazonで購入したときは、1,047円でした。
アズキホームのエプロンは防水、防油、防汚なPVCの生地を使っており、油や水を使う自転車整備に使いやすいです。
お値段も、Amazonで890円と財布に優しいです。
使い捨てで気軽に使えるニトリル手袋でお勧めは、つぎのSANYUのものです。
Amazonで100枚入りが1,398円でした。
ニトリルなのでプラスチックよりも弾性があって作業しやすく、ラテックスフリーで天然ゴムラテックスにアレルギーの方に最適です。
【Q&A】よくある疑問に答えます
Q. クレンジングオイルって何でもいいの?
→ 基本はオイルタイプ(ミルクやジェルはNG)。
無香料・無着色が安心。
Q. 外出先で何も持ってないときは?
→ ティッシュで押さえるだけでもOK。
こすらないのが鉄則!
Q. 色柄ものに使っても大丈夫?
→ クレンジングオイルは比較的安全ですが、目立たない場所で試してから。
Q. 重曹だけで自転車の油汚れは落とせますか?
→ 重曹“だけ”では落ちません。補助としてなら有効です。
自転車チェーンオイルやグリスは粘度が高く、耐水性があり、砂や金属粉と混ざった複合汚れです。そのため、重曹単体では分解力が不足し、繊維の奥に染み込んだ油までは落とせません。
おわりに
服の油汚れは、諦めなければ落とせる汚れです。
外では「押さえる・浮かす・拭き取る」、家では「クレンジング+中性洗剤」。
自転車のメンテナンスは、自転車がピカピカになるので楽しく、ネジの緩みやスポーク切れなどに気づけて安全も高まります。
汚れを落とす技を身に付け、自転車メンテナンスを楽しみましょう。






























弱アルカリ性洗剤は油汚れを落とす力自体は強いのですが、「衣類の繊維を傷めるリスク」や
「油を完全には乳化できないケース」があるため、中性洗剤を使います。