【苦行は卒業】輪行も激坂も楽々!折りたたみ自転車の失敗しない選び方

輪行(自転車を電車などの公共交通機関で運ぶこと)をしている人は、まだ少数派だと思います。

「面倒そう」「マナーが分からない」「混雑時に気が引ける」などがその理由かもしれません。

輪行は最初こそ面倒に感じるかもしれませんが、慣れれば新しい世界が広がります。
電車で自宅から遠くの景勝地まで移動し、そこから自転車で風を切って走る爽快感は格別です。

マナーも基本を覚えれば難しくありませんし、輪行袋への収納も、最初は時間がかかっても、数回練習すれば手際よくできるようになります。

一つ気になるのが、自転車関連のYouTubeや雑誌を見ると、「自転車の折り畳み方はこんなに簡単!」とか、絶景を背景に平坦路を走って「爽快!最高!」という良い話ばかりであることです。

実際には、重たい折りたたみ自転車を選んでしまうとどうでしょう?
重い自転車を担いで改札からホームへ向かうのに、長い階段を絶望的な気分で上ることを想像してください。
下手をすると、腰を痛めかねません。

また、平坦な道はどんな自転車でも普通に走りますが、峠道や山腹にあるお寺までサイクリングしたいというと、急な坂が出現することがよくあります。

まるで壁のように感じる急な坂が出現すると、上るのに「ゼーゼーハーハー」。
結局、諦めて平坦基調の道しか走らず、サイクリングの楽しさが半減してしまうことになってしまいます。

この記事では楽しいはずの輪行とサイクリングが地獄にならないように、普通の人が輪行もヒルクライムも楽にこなせる二刀流の折りたたみ自転車を紹介します。

また、既に折りたたみ自転車をお持ちの人にとっても、より使いやすくするためのカスタマイズの参考になると思います。

普通の人が担げる重量は? → 13kgを超えると苦行!

輪行する場合、駅の改札を通ったら乗車するホームの乗車位置まで、重い自転車を担いで行かなければなりません。

キャスターなどを使って押していくのは、鉄道会社により禁止とされています。
参照
● JR東日本『ご存じですか?列車に持ち込める荷物、持ち込めない荷物
キウイハズバンド『ご注意!JRでブロンプトンの転がし輪行はできません

大きな駅だと担いで行かなければならない距離が長く、目的の駅に着くまでに、途中、乗換が何回もあれば、更に疲れます。

アスリートなどではない、ごく普通の人が輪行する場合、自転車の重さについて次のように言われています。

自転車重量快適度備考
〜10kg快適階段や乗り換えも比較的楽。多くの人が「軽い」と感じる上限。非常に軽量な部類に入り、女性や体力に自信のない方でも比較的楽に持ち運べます。階段の上り下りや長距離を担ぐ場合も、大きな負担にはなりにくいでしょう。
10〜12kgやや重いこのあたりが、一般的な体力を持つ方が「まあ大丈夫」と感じるボーダーラインです。階段や長距離移動で疲労感あり。輪行頻度が高いと厳しい。1回の乗換や短距離の移動なら問題ないが、階段やエスカレーターで数回繰り返すと体力を消耗。輪行の「現実的なマックス」に近い。
12〜15kg苦行レベルよほどのモチベーションがないと辛い。乗り換えが多いと地獄。持ち上げて数十メートルなら可能だが、途中の乗換や長い階段があると「かなりきつい」。輪行用というより、車に積んで現地で走る方向に向く重さ。
15kg以上非推奨 輪行は事実上かなり大変。担いで改札や階段を何度も移動するのは「普通の人」にはつらく現実的でない。車輪行(車で運ぶ)向き

つまり、12kg以下が「普通の人」にとっての現実的な上限と考えるのが妥当です。

私はBirdy Air(今は生産中止)という折りたたみ自転車を使っていますが、重量が約10kgで、高齢者の私でも問題なく担げます

注意しなければならない点は、『自転車の重量だけではない』ということです。

輪行袋に自転車を入れると、自転車本体の重量に加えて、輪行袋自体の重量、工具、予備チューブ、そしてヘルメットやその他の荷物も加わります。
これらを合計した自転車の重量を考える必要があります。

普通の人が急な坂を上るのに必要なギア比は?

自転車のサドルに座って急な坂を上ることができれば膝や腰に優しく、歩いて上るよりも楽です。

また、坂道は狭い道であることが多く、自転車を押しながら上っていると、二人横に並んで歩いているくらいの幅をとるので、周りの歩行者や車両の邪魔になりかねません。

昔、箱根駅伝の5区の山登り区間でサイクリングした際、途中の急坂では自転車を押し歩きをしましたが、道幅が狭く、車がビュンビュン行き来していたので、怖い思いをしました。

坂の上り易さを知るには魔法の数字があります。

それは「ギア比」で、ギア比が小さい自転車は坂を上り易いです。

ギア比とは何なのかなぜギア比が小さいと坂を上り易いのか、そして、アスリートなどではないごく普通の人に向くギア比はどれくらいなのかを説明します。

ギア比とは何?

ギア比は フロントチェーンリング歯数 ÷ リアスプロケット歯数 です。

フロントチェーンリングというのは次の図のように、クランクのついた歯車です。
また、リアスプロケットは後輪の車軸に付いている歯車です。

どちらも一枚の場合もあれば、複数枚ある場合もあります。

例えば、フロントは50Tと40Tのチェーンリングが2枚で、リアスプロケットが11~34Tの自転車の場合を考えてみましょう(TはToothの略で「歯」です)。

この場合、最大ギア比は 4.55 ( = 50 ÷ 11)で、最小ギア比は 1.18 ( = 40 ÷ 34) です。

自転車のギア(変速機)は、「テコの原理」と同じ働きをしています。
この原理は、重いものを動かすときに使うと、小さな力で大きな力を生み出せるのが特徴です。

  • ギア比が大きい ⇒ 「スピード」重視、平地向き
    • 少ないペダル回転でタイヤが大きく回るため、速く進めます。平地向き。
    • しかし、大きな力を加える必要があり、坂道では重く感じます。
  • ギア比が小さい ⇒ 「パワー(トルク)」重視、坂道向き
    • ペダルをたくさん回してもタイヤの回転はゆっくりですが、小さな力でタイヤを回すことができます。
    • 坂道でペダルが軽く、楽に感じるためには最少ギア比が大事

斜度10%の急坂を上れるギア比

斜度が10%の坂は、100m進むごとに10m(大体、ビルの3階までの高さ)登る坂で体感的には“壁”に近くなります。

峠道の多くが斜度5-12%程度なので、10%をクリアできれば相当数の峠にチャレンジでき、山間部や丘陵地帯にある観光地へのアクセスが一気に現実的になります。

また、山間部だけでなく、住宅街でも驚くほど急な坂が存在します。
例えば、東京都内には文京区の胸突坂や神楽坂のように10%以上ある有名な急坂が数多くあります。

「昔、ロードバイクで鳴らしたもんだぜ」などという人とは違い、健康のために自転車に乗っているごく普通の人が10%の急坂を上れるためのギア比を計算するために、次の条件を想定しました:

【斜度10%の坂が上れるギア比を求めるの前提条件】
  • ケイデンス: 60 rpm(回転数/分)
    ケイデンスというのは1分間あたりにペダルを回す数です。
    これくらいの回転数だと、ペダルを回すのにそれほど脚力は要らないので、脚に疲労が溜まりにくく、坂を長時間上ってもあまり疲れません。
  • 出力: 男性 2.3 W/kg、女性 2.0W/kg
    自転車のエンジン、つまりペダルを漕ぐ人のパワーです。
    「体重1kgあたりのワット数(W/kg)」で語られることが多く、以下は男性に関する大まかな参考値です。
    ◆ 一般人(普段あまり運動していない人):1.5~2.0 W/kg
    健康維持のために自転車に乗っている人(ホビーレベル):2.0~2.5 W/kg
    ◆ 週末ライドを楽しむサイクリスト:2.5~3.0 W/kg
    ◆ そこそこ鍛えている人(市民レース完走できるレベル):3.0~3.5 W/kg
    ◆ 本格的な競技者:4.0 W/kg以上
    この記事では「普通の男性」の出力をホビーレベルの「2.3 W/kg」と想定しました。
    なお、「女性」のW/kgは同レベルの男性の約85%程度と言われているので、「2.0 W/kg」を想定しました。
  • 体重:50kg台、60kg台、70kg台、80kg台、90kg台
    体重によって、必要なギア比がかなり変わるので、50kgから10kg刻みで計算してみます。
  • 自転車重量: 12 kg
    折り畳み自転車で輪行しやすい車重として12kgを想定します。
  • ホイール径: 18インチ、20インチ
    ホイール径によっても必要なギア比が変わるので、この2種類を想定します。
    これよりも小さいホイールは割愛しました。

 

 10%登坂必要ギア比一覧表

上記の条件で、計算した結果が次の表です。

つまり、普通の人が車重12kgの自転車で、斜度10%の急坂をケイデンス60rpmで上れるにはこれくらいの低いギア比が必要ということを示しています。

【男性:10%登坂必要ギア比一覧表】

体重帯ライダー重量総重量出力速度18インチ
必要ギア比
20インチ
必要ギア比
50kg台55 kg67 kg127 W8.2 km/h1.481.33
60kg台65 kg77 kg150 W8.4 km/h1.441.29
70kg台75 kg87 kg173 W8.6 km/h1.401.26
80kg台85 kg97 kg196 W8.8 km/h1.371.23
90kg台95 kg107 kg219 W9.0 km/h1.341.21

【女性:10%登坂必要ギア比一覧表】

体重帯ライダー重量総重量出力速度18インチ
必要ギア比
20インチ
必要ギア比
50kg台55 kg67 kg110 W7.2 km/h1.331.20
60kg台65 kg77 kg130 W7.4 km/h1.301.17
70kg台75 kg87 kg150 W7.6 km/h1.261.13
80kg台85 kg97 kg170 W7.8 km/h1.231.11
90kg台95 kg107 kg190 W8.0 km/h1.201.08

この表から、体重が重いほど軽いギアが必要ということが分かり、例えば、90kg台の方は50kg台の方より約10%軽いギア比が必要です。

非常にざっくり言うと、普通の人が10%の坂を上るのに必要な最少ギア比は
18インチの自転車だと、男性:1.4、女性:1.3
20インチの自転車だと、男性:1.3、女性:1.2 (女性は軽めの方が多いことを考慮)

「坂バカ」ご用達の坂も上れる! 13%登坂必要ギア比一覧表

「坂バカ」という言葉は、自転車愛好家の間で使われる言葉で、坂道を好んで登ることに異常な情熱を持つ人を指します。

「坂バカ」の人は、普通の人が避けたがる斜度10%以上の坂を「ご褒美」と感じ、ワクワクするそうです...変な人達ですね(笑)。

私が住む神奈川県には彼らの間で有名な「ヤビツ峠」がありますが、ヒルクライム区間の名古木交差点から峠までの区間の平均斜度は6.4%、途中12%前後のきついところもあります。

また、箱根駅伝5区の山登り区間(小田原〜芦ノ湖)も人気で、ここの平均斜度は約6%前後、最大斜度は約13.4%で、しかも距離が長い!
私も二度、挑戦したことがありますが、いずれも途中の急坂で心拍数が爆上がりし、あえなく足を着いてしまいました。

興味が湧いたので、斜度13%の坂が上れるギア比も出してみました。
条件は先ほどと同じです。

【男性:13%登坂必要ギア比一覧表】

体重帯ライダー重量総重量出力速度18インチ
必要ギア比
20インチ
必要ギア比
50kg台55 kg67 kg127 W7.1 km/h1.281.15
60kg台65 kg77 kg150 W7.3 km/h1.241.12
70kg台75 kg87 kg173 W7.5 km/h1.211.09
80kg台85 kg97 kg196 W7.7 km/h1.181.06
90kg台95 kg107 kg219 W7.9 km/h1.151.03

【女性:13%登坂必要ギア比一覧表】

体重帯ライダー重量総重量出力速度18インチ
必要ギア比
20インチ
必要ギア比
50kg台55 kg67 kg110 W6.2 km/h1.161.04
60kg台65 kg77 kg130 W6.4 km/h1.121.01
70kg台75 kg87 kg150 W6.6 km/h1.090.98
80kg台85 kg97 kg170 W6.8 km/h1.060.95
90kg台95 kg107 kg190 W7.0 km/h1.030.92

この表で分かるように、13%勾配では、10%勾配と比べて約13-14%軽いギア比が必要となります。

大体、普通の人が13%の超急坂を上るのに必要な最少ギア比は
18インチの自転車だと、男性 1.2、女性 1.1
20インチの自転車だと、男性 1.1、女性 1.0

ギア比が1.0に近いくらいの軽いギアだと、60rpmで走行する場合、速度が6~7km/h台と早歩き程度の遅いスピードになり、走行安定性が下がってしまいます。
激坂を上っている途中でふらついて転倒すると危険なので注意が必要です。

理想の折り畳み自転車を探してみた

理想の折りたたみ自転車の条件のまとめ

上記で説明した、理想の折りたたみ自転車の条件を整理すると次のようになります:

  • 重量は12kg位まで
  • 10%の坂を上るのに必要な最少ギア比は
    18インチだと、男性 1.4、女性 1.3
    20インチだと男性 1.3、女性 1.2

このような重量と最少ギア比の条件を両方とも満たす折りたたみ自転車はあるのでしょうか?

人気のブランド、Tern、DAHON、KHS、ブロンプトン、Birdy、Harry Quinnの中から幾つか自転車を選んで調べてみましたので、その結果を紹介します。

【調査結果についての注意】
各モデルの仕様や価格に関する情報は、筆者が自転車のネットショップなどを見て、一つ一つのモデルに関する情報をExcelに手入力して計算・作成しました。
そのため、間違いが含まれているかもしれませんので、自転車の購入などにこの表を参考にされる場合は、ご自分で興味のあるモデルの情報を確認してください。

輪行に向く軽い折り畳み自転車はどれ?

次の表が、重さが軽い順に並べた表です。

輪行に向く12kg以下が「普通の人」にとっての現実的な上限だと思いますが、太字のモデルがその条件を満たしています。

ここで取り上げたモデルの殆どが12kg以下で、Harry Quinn Limit6は7kg以下と群を抜いて軽量ですね。

ブランドモデル名重量(kg)ホイール径(inch)最小ギア比最大GD(m)参考価格帯(税込)
HARRY QUINNLimit66.82162.766.6618.7万円
DAHONK37.8143.126.51約10万円
DAHONK9X9.5161.966.25約12〜13万円
BromptonP Line Urban10162.776.33約41~44万円
TernVerge X1110.2201.247.42約34万円
BirdyGT10.3181.636.79約33万円
TernVerge N811201.637.54約9〜11万円
KHSF-20RC11.1201.447.54約22万円
BirdyClassic EVO11.3181.636.79約31万円
TernVerge P1011.7201.337.7約16〜18万円
DAHONHORIZE Disc12201.667.69約10〜11.5万円
BromptonC Line Explore13.1162.346.58約24〜30万円

10%の激坂でも上れる折り畳み自転車は?

最小ギア比が小さい順に並べたのが次の表です。

次の条件、
18インチだと、男性 1.4、女性 1.3
20インチだと男性 1.3、女性 1.2
を、検討したモデルの中で満たすのものは、男性にとってはTern Verge X11とP10(1.33と1.3に非常に近いので許容しています)で、女性にとってはTern Verge X11(1.24と1.2に近いので許容しています)だけですね・・・意外に少ないのに驚きました。

ブランドモデル名重量(kg)ホイール径(inch)最小ギア比最大GD(m)参考価格帯(税込)
TernVerge X1110.2201.247.42約34万円
TernVerge P1011.7201.337.7約16〜18万円
KHSF-20RC11.1201.447.54約22万円
BirdyGT10.3181.636.79約33万円
TernVerge N811201.637.54約9〜11万円
BirdyClassic EVO11.3181.636.79約31万円
DAHONHORIZE Disc12201.667.69約10〜11.5万円
DAHONK9X9.5161.966.25約12〜13万円
BromptonC Line Explore13.1162.346.58約24〜30万円
HARRY QUINNLimit66.82162.766.6618.7万円
BromptonP Line Urban10162.776.33約41~44万円
DAHONK37.8143.126.51約10万円

高速巡行性能が良いのはどれ

平地でスピードを出して走るのは気持ちいいですよね。

高速巡行性能の目安である、最大ギアの時のGD値(ジーディー値)も調べてみました。

GD値というは、ペダルを1回転させたときに、自転車がどれだけ前に進むかを表していて、ギア比とタイヤの外周の長さをかけ合わせたもので計算されます。

ですので、同じペダルの回転数なら、GD値が高い方が早く走れます。

GD値の目安は次のようになります:

  • 7.0m以上: 非常に高速巡航向き。ロードバイクやクロスバイクの上級グレードに多い。
    平地で快走する場合、ケイデンスが75rpm以上になることが一般的だと思いますので、75rpmを想定すると、時速32km以上です。
  • 6.0m〜7.0m: 一般的なスポーツ自転車の巡航性能。多くのクロスバイクやミニベロのトップギアがこの範囲に入ります。
    ケイデンスが75rpmの場合、時速27~32kmです。
  • 4.5m〜5.5m: 一般的なシティサイクルやママチャリの巡航性能。
    ケイデンスが75rpmの場合、時速20~25kmです。

ロードバイクの平地巡航速度は時速30km近辺ですので、それくらいの快走感を楽しむにはGD値が7.0m以上が必要です。

GD値が大きい順に並べたのが次の表で、太字にした5つのモデルが7.0m以上です。

ブランドモデル名重量(kg)ホイール径(inch)最小ギア比最大GD(m)参考価格帯(税込)
TernVerge P1011.7201.337.7約16〜18万円
DAHONHORIZE Disc12201.667.69約10〜11.5万円
TernVerge N811201.637.54約9〜11万円
KHSF-20RC11.1201.447.54約22万円
TernVerge X1110.2201.247.42約34万円
BirdyGT10.3181.636.79約33万円
BirdyClassic EVO11.3181.636.79約31万円
HARRY QUINNLimit66.82162.766.6618.7万円
BromptonC Line Explore13.1162.346.58約24〜30万円
DAHONK37.8143.126.51約10万円
BromptonP Line Urban10162.776.33約41~44万円
DAHONK9X9.5161.966.25約12〜13万円

結果:楽に輪行でき、急坂も上れる二刀流はごく稀だった

上記の調査結果のように、男性にとっては、Tern Verge P10 と X11、女性にとっては Tern Verge X11だけが、上記の条件を満たすことが分かりました(勿論、この記事で検討したモデルの中で、ということです)。
両方ともGD値も高く、その気になればロードバイク並みの高速走行もできます。
● Tern Verge P10 : 重量 11.7kg、最少ギア比 1.33(目標の1.3に極めて近い値)、GD値 7.7m、価格 約16〜18万円
● Tern Verge X11: 重量 10.2kg、最少ギア比 1.24、GD値 7.42m、価格 約34万円

男性にとっては、コスパ重視で選ぶなら、X11はP10の約2台分の価格ですから、断然、P10だと思います。
ギアをカスタマイズして最少ギア比1.2を実現しても、Tern Verge X11よりもはるかに低価格ですみます。

この軽さでロードバイクに迫る速度が出せ、しかも激坂も上れるって最高じゃないですか?
なんだか欲しくなってきました・・・

YouTubeでTern Verge P10を推している自転車屋さんの動画をよく見かけますが、納得です。

女性にはカスタマイズという解決法が

女性の場合、Tern Verge X11だけという結果になってしまいましたが、この自転車は非常に高価です。

そこでお勧めしたいのがカスタマイズです。

重量は12kg以下のモデルだけれども、標準品では最少ギア比が大きすぎる場合、チェーンリングやスプロケットを交換して斜度10%坂対応にするということは可能ですので、Tern Verge X11 しかないということではありません。

KHS F-20RCという自転車を例にとりましょう。

KHS F-20RC ワイズロードの商品写真より

価格は22万円とTern Verge X11よりもかなり安く、重量は11.1kgと12kgを下回っていますが、最少ギア比は1.44です。

この自転車のフロントチェーンリングは52/36T、スプロケットは11-25Tなのですが、スプロケットを11-32Tのものに交換すれば、最少ギア比は1.13(= 36 ÷ 32)となり、10%坂を上れる最小ギア比の条件をクリアできます!

女性が使いやすい軽いギアという意味で『乙女ギア』という言葉がありますが、まさに『最高の乙女ギア』にすることができます。

このスプロケットをAmazonで見てみたら、今現在の価格は3,926円です。

自転車をいじることに慣れている人であれば、Amazonなどで購入して自分でスプロケットを交換するのは難しくありません。

自転車屋さんにスプロケット交換を依頼する場合、例えば、サイクルベースあさひの修理工賃表を見ると工賃は 2,640円(パーツ代は別)となっています。

自分で行う場合、スプロケットリムーバーやロックリング工具という専用工具が必要になるので、持っていないのであれば、自転車屋さんに頼む方が却って安上がりに済みそうですね。

このようにカスタマイズ費用を追加しても、KHS F-20RCの費用はTern Verge X11よりも11万円くらい低くなります。

他にも気をつけたいこと

折りたたみ自転車を選ぶ際には、重量や登坂力、高速巡行性能だけでなく、次のように他にも注意すべき点があります。

  • 折りたたみ易さ
    ただし、近頃の折りたたみ自転車は、微妙にやり方は違っても、どれも折りたたみはし易いと思います。
  • 収納時のサイズ
    コンパクトであるに越したことはありませんが、縦横高さ、それぞれ5cm、10cm違ってもあまり変わらないと思います。輪行のし易さに関しては重さの方がずっと重要です。
    (注:ただし、鉄道会社の規定で、自転車を収納した輪行袋の3辺の合計は250㎝以下、長さは200cm以下となっており、これをクリアする必要はあります。
    例えば、Tern Verge P10の折りたたみサイズは W80×H74×D38センチ で合計192cmです。)
  • 体重制限
    折りたたみ自転車の中には体重が80kgまでというような制限があることがあります。
    これは、キャリアに積む荷物等を含んでの重さ制限なので、荷物を多く運びたい70kg台の人もこの制限にかかってしまいます。
    男性で体重が70kg以上の人は多いですから、多くの人が注意する必要があります。
  • ホイールベース
    折りたたみ自転車にはホイールベース(前輪の軸と後輪の軸の距離)が短いものが多くあります。
    ホイールベースが短いと、直進安定性に劣り、フラフラする傾向があります。
    直進安定性を重視するのであれば、1000mm(100cm)を大きく超える、例えば1020mm〜1050mm程度のモデルを探してみるとよいでしょう。
  • ブレーキ
    街乗り中心・平坦路メインであれば、従来からあるリムブレーキで良いと思います。
    けれども急坂を下る、雨天でも走行する、高速走行もするという場合、高い制動力があるディスクブレーキがお勧めです。
    また、女性は握力が弱い傾向があるので、女性にもディスクブレーキは良いと思います。
Tern Verge P10のディスクブレーキ
Ternの商品ページより引用
  • ギア数
    サイクリングを楽しむには急坂を上れる最小ギア比やスピードを出せる最大ギア比だけでなく、ギアの数も重要です。
    例えば、ギアが3段変速しか選べない折りたたみ自転車もよくありますが、その場合、ギアが軽すぎる、あるいは重すぎるとなって、脚力と道の状況に合うギアをうまく選べず、疲れてしまいます。
    それに対して、例えば、10段変速であれば「丁度良い」と感じるギアを選びやすく、特に長距離走る場合は、疲れにくさが全然違います。
  • カスタマイズ性:乗車姿勢
    折りたたみ自転車はあまり前傾姿勢をとれず、サドルにほぼ垂直なアップライトな姿勢で乗るしかないものが多くあります。
    このようなママチャリでよく見かける乗車姿勢は一見、楽ですが、長距離を走る場合、前傾姿勢の方が楽です。
    これは、体幹を使えるので脚の力を逃がさずペダルに伝えられ、重心が前方に移動するので、ペダルに対して垂直方向の力を加えやすくなる(特に登坂時)からです。
    より前傾姿勢をとりたい場合、シートポスト(サドルが載っている棒)の高さやサドルの前後位置の調整だけでは不十分な場合、ステム(ハンドルとハンドルポストをつなぐパーツ)の交換やより短いハンドルポストへの交換ができるモデルがベターです。
  • 中古市場での人気
    乗らなくなった自転車をフリマサイトやオークションサイトで売買するのが盛んになっています。
    将来、手放す可能性を考えるなら、中古でも高値で取引される高級ブランドの自転車を選ぶという選択肢もあると思います。
    新品で買うときの価格差よりも、将来、中古市場で売る価格も考えると、実質の価格差はかなり縮まることが多いと思います。
    下の記事に書きましたが、私の初めての折りたたみ自転車がブロンプトンでしたが、想像以上の高値で売れてビックリしました。

おわりに

体重がそこそこある上、貧脚なのでヒルクライムは得意でない・・・これ、私ですが、アスリートでもなんでもない普通の人が大半ですよね。

普通の人が「輪行って楽しそう」と思って折りたたみ自転車を買っても、自分に合わないものだと、苦行になりかねません。

輪行に向く自転車選びにこの記事が参考になれば幸いです。

なお、輪行の仕方の概要については、『輪行初心者必見!電車で自転車旅を楽しむための準備とコツ』の記事をご覧ください。

また、無理のない輪行のプランの立て方については『初めての輪行でも安心!中高年が無理なく楽しめる計画のポイント』をご覧ください。


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