自転車の交通違反に対する青切符制度は2026年4月1日から導入されますが、「歩道を走る自転車は全員、反則金6000円?」「子どもも車道?路駐なんとかしろ」などと、メディアが大げさな表現で伝えました。
実際には、17年前の2008年6月から道路交通法に『13歳未満の子ども、70歳以上の高齢者、身体に障害がある人は歩道を走れる』といった、自転車の歩道走行についての例外が明記されているのに、多くのメディアがそういう説明をあまりせず、あおり気味で報じたため、必要以上に不安や不満が広がったように感じます。
(参照:『自転車で歩道を走ると反則金6000円? 青切符報道の誤解と正しい交通ルール』)
2025年9月4日に警察庁は「自転車ルールブック」を公表し、青切符制度の実施に先立って、自転車利用者に基本的な交通ルールや、警察の指導・取り締まりの考え方を説明しています。
多くの人が知りたいのは「どんな行為をすると即、青切符や赤切符を切られるのか?その場合、罰金や懲役、反則金はどれだけ?」という点でしょう。
このルールブックの中に、違反が即時切符交付の対象になる例が示されています。
そこで、本記事ではその例を整理するとともに、その罰則についても説明します。
目 次
青切符と赤切符の違いとは?
簡単に言うと次の違いがあります。
- 青切符
軽微な交通違反に対して反則金を科す行政処分。
原付や自動車に適用されている「交通反則通告制度」と同じ仕組みです。
16歳以上が対象です。
なお、反則金を支払わない場合は、事件として検察庁に送致され、その後は 刑事事件として正式な手続きになります。 - 赤切符
危険性が高い、または重大な違反に対して科される刑事処分。
裁判所での手続きが必要となり、懲役や罰金など厳しい処分が科されます。
こちらには年齢制限はありません。
ただし14歳未満は刑事処分を受けない「刑事未成年」にあたるため、家庭裁判所に送致されるなど、少年法に基づいた対応になります。
詳しく知りたい方は『【早わかり】自転車反則金制度(青切符):いつから、対象年齢、罰金額、取り締り方法等』の記事をご覧ください。
取締りの基本:まずは指導・警告
全ての違反に対して、それを見つけた瞬間に取り締まるわけではなく、まずは指導・警告することが基本ということは、警察庁の「自転車ルールブック」に明記されています。
ただし、悪質・危険な違反や重大違反はすぐに検挙され、赤切符や青切符が交付されます。
以下にその例を紹介します。
即・赤切符!自転車の重大違反と刑罰
飲酒運転のように、違反自体が特に悪質・危険なものや、ハンドルを握らず手放し走行をして歩行者をはねるといった違反態様が悪質・危険なものが、即、赤切符が切られる例として挙げられています。
なお、違反のイラストは警察庁『自転車ルールブック』より引用しました。
飲酒運転
酒気帯びでの自転車運転は 3年以下の懲役または50万円以下の罰金。

あおり運転(妨害運転)
妨害運転は刑事罰の対象です。
状況に応じて懲役や罰金が科されます。

ながらスマホで事故を起こした場合
- 交通の危険を生じさせた場合:1年以下の懲役または30万円以下の罰金
- 危険を生じさせなかった場合でも:6か月以下の懲役または10万円以下の罰金(2024年11月施行の罰則強化。「交通の危険を生じさせていない場合」でも、悪質性や危険性が高いと判断された場合)

ハンドルから手を離して運転した結果、歩行者と衝突した場合
事故で歩行者にケガをさせた場合は 過失傷害罪 などが適用され、懲役や罰金の対象となります。
重大事故では「危険運転致傷」に準じた厳しい処罰となる可能性もあります。

即、赤切符の例の一覧表
対象年齢に制限はありません。
ただし14歳未満は刑事処分を受けない「刑事未成年」なので、家庭裁判所に送致されるなど、少年法に基づいた対応になります。
| 違反行為 | 罰則 |
|---|---|
| 飲酒運転 | 3年以下の懲役 または 50万円以下の罰金 |
| あおり運転(妨害運転) | 状況に応じて懲役または罰金(刑事罰の対象) |
| ながらスマホで事故や危険を生じさせた場合 | 1年以下の懲役 または 30万円以下の罰金 |
| ながらスマホ(危険を生じさせていない場合でも悪質と判断) | 6か月以下の懲役 または 10万円以下の罰金(2024年11月施行の罰則強化) |
| ハンドルから手を離して運転し、歩行者に衝突・ケガをさせた場合 | 過失傷害罪などが適用。懲役または罰金。重大事故では危険運転致傷に準ずる処罰の可能性あり |
即・青切符!その場で反則金が科される違反
次は、検挙されるとすぐに青切符が交付され、反則金を払うことが必要となる例です。
こちらのイラストも警察庁『自転車ルールブック』より引用しました。
遮断踏切への立入り
反則金:7,000円

自転車のブレーキ不良
反則金:5,000円(自転車制動装置不良)

ながらスマホ(手で保持)
反則金:12,000円(青切符で最も高額)

ハンドルにスマホホルダーを取り付けてスマホを設置し、スマホを手で保持しなければ、違反にはなりません。
どういう「ながらスマホ」が違反になるのか、詳しく知りたい方は次の記事を参考にしてください:『11月から自転車の「スマホながら運転」が犯罪に…何が違反?グレーゾーンは何?』
歩道をスピード走行
スピードを出して歩道を通行したため、歩行者を立ち止まらせたときは 6,000円(歩行者通行妨害)

どういう場合に自転車は歩道を走れるのか、歩道をどう走ればよいのかについては『これはダメ? あれはOK? 知ってスッキリ、自転車の歩道通行に関するルール』の記事をご覧ください。
信号無視
青信号で進行している車に急ブレーキをかけさせた場合などは 6,000円。

2人乗りをしながら、赤信号を無視
違反を同時に2つ以上行っており、事故の危険が高まる → 反則金:6,000円

傘差し運転&一時不停止違反
違反を同時に2つ以上行っており、事故の危険が高まる → 反則金:5,000円

警察官の指導に従わず右側通行を継続
反則金:6,000円

警察官の目の前で無視して信号違反
反則金:6,000円

即、青切符の例の一覧表
対象年齢は16歳以上です。
| 違反行為 | 反則金 |
|---|---|
| 遮断踏切への立入り | 7,000円 |
| 自転車のブレーキ不良(制動装置不良) | 5,000円 |
| ながらスマホ(手で保持) | 12,000円(青切符で最も高額) |
| 歩道でスピードを出して歩行者を妨害 | 6,000円 |
| 信号無視で車に急ブレーキをかけさせた場合 | 6,000円 |
| 2人乗りをしながら、赤信号を無視 | 6,000円 |
| 傘差し運転&一時不停止違反 | 5,000円 |
| 警察官の指導に従わず右側通行を継続 | 6,000円 |
| 警察官の前で無視して信号違反 | 6,000円 |
おわりに
ご注意! 本記事で紹介したのは『例』であり、全部ではありません
この記事では、警察庁の「自転車ルールブック」に記載された『例』を紹介しました。
反則金の対象になり得る自転車の交通違反は113種類もあるそうです。
ですので、この記事で紹介した違反以外は即時切符交付の対象にならないのかというと、そうではありません。
自転車に乗る子供にも交通ルールを守るように言い聞かせよう
青切符は16歳以上が対象ですが、ながらスマホや信号無視などを高校生がやっているのをよく見かけます。
反則金の納付義務は違反者本人に課されますが、未成年の場合は保護者が対応するケースも多いですね。
高額ですし、何より安全第一なので、子供にも自転車運転の違反をしないよう、よく言い聞かせる必要がありますね。
自転車も交通ルールを守らなければ即、切符が切られる時代に
自転車は便利で気軽に利用できる乗り物ですが、交通ルールを守らなければ即時反則金となる時代になりました。
特に「飲酒運転」や「ながらスマホ」は処罰が重く、社会的信用を失うリスクもあります。
「自転車も車両」ですから、ルールを守って安全に利用していきたいですね。





























