たった週3回のサイクリングで血糖値が改善? 3つの研究で証明された効果とは

「最近、健康診断で“血糖値が高め”って言われた😢」、
糖尿病は国民病とも呼ばれているので、こういう人は少なくないと思います。

高血糖が持続する糖尿病になると、頻尿や喉の渇き、疲労感、視力障害、傷の治りが遅くなるなどの症状や、長期的には目・腎臓・神経などの合併症や心血管疾患のリスクが高まります。

糖尿病は血液中の血糖が高い状態が続く病気

「医師から運動を勧められたけど、膝が痛くてウォーキングはつらいし…」、
そんな人に知ってほしい運動があります。

それが “サイクリング” です。

サイクリングは、体への負担が少ないのに、高い運動効果をもたらす「中高年の味方」です。

特に、糖尿病やその予備軍と言われる方には、血糖値を下げる力があることが、近年の日本人対象の研究で次々と証明されてきました。

この記事では、糖尿病の現状とともに、サイクリングの血糖改善効果をわかりやすく解説します。

成人の糖尿病リスク実態:5人に1人!

日本の糖尿病患者数は、いまや579万人超で、予備軍を含めると2,200万人に達すると言われています。

これは、日本の成人の約5人に1人!が糖尿病またはそのリスクを抱えているという驚くべき数字で、戦後、急増しています。

特に男性に多く、女性の約2倍と言われています。

以下の表は、糖尿病の背景にある主なリスク要因を簡潔にまとめたものです。

【 糖尿病リスクを高める主な要因(戦後の生活習慣の変化)】

要因カテゴリ内容の具体例解説・背景
食生活の欧米化糖質・脂質の過剰摂取(パン・ファストフード・菓子など)戦後の食文化の変化により、白米+肉中心の高カロリー食が日常化
運動不足機械化・都市化による身体活動の減少車・エスカレーターの普及、デスクワーク中心の生活スタイルに
ストレスの増加長時間労働・不規則な生活・社会的孤立などストレスが血糖上昇ホルモン(コルチゾール)を促進
肥満の増加内臓脂肪の蓄積がインスリン感受性を悪化特に男性の肥満率は上昇傾向。糖尿病との関連が強い
高齢化の進行年齢とともにインスリンの分泌・作用が低下高齢者ほど糖尿病リスクが高く、予防的運動の重要性が増す

日本の肥満人口は増加中(特に男性)

【科学的エビデンス】自転車運動で血糖値が改善!注目の3つの研究結果

1. 糖尿病患者の死亡リスクが最大32%低下(EPIC研究)

国際的な研究である EPIC が行った、欧州8ヵ国・糖尿病患者7,459人を対象とした調査では、「週に150〜299分サイクリングする人は、全死亡リスクが32%低下」するという結果が出ました。
しかも、たった週1時間未満でも22%のリスク減。

この研究を主導したマティアス・ラーセン博士は、「高齢でも、軽いサイクリングの継続が命を守る可能性がある」と述べています。

🔍 中高年にとっての意味: 早朝に20分だけ、週3回走るだけでも健康寿命が延びる可能性があります。

2. 自転車通勤で糖尿病の発症リスクが約28%減少(厚労省J-ECOHスタディ)

厚生労働科学研究(J-ECOHスタディ)では、全国の働く世代を対象に、通勤方法と糖尿病の関係を調査しました。

結果は明らか。自転車通勤者は、そうでない人より28%も糖尿病リスクが低いという結果に。これは、肥満度(BMI)を考慮した後でも変わらず、極めて信頼性の高いデータです。

🚲 たとえ毎日の通勤が10分でも、塵も積もれば山となる!

 電動アシスト自転車でも血糖改善の効果あり(厚労省2018年研究)

「体力がない」「坂道がツラい」と感じる方も多いはず。

「電動アシストでも運動になるの?」と疑問を持つ人も少なくないと思いますが、電動アシスト自転車でもしっかり効果があることが、2018年の厚生労働科学研究で確認されました。

通勤時に電動アシスト自転車を利用したグループでは、わずか4週間の介入で「食後の血糖値が有意に改善」されました。

【データで検証】電動アシスト自転車は運動にならない?乗り方次第で効果は大きく違う!』の記事では、電動アシスト自転車の有酸素運動としての効果の実証データと効果的な乗り方を紹介していますので、よろしければご覧ください。

💡 つまり、“楽ちんでも効く”ということ。

高齢者や膝・腰に不安がある方でも、安心して取り組める手段です。

【なぜ効く?】サイクリングで血糖値が下がる3つの理由

1. 筋肉がブドウ糖を消費するから

サイクリング中、筋肉は多くの糖をエネルギー源として使います。
つまり、動けば動くほど血糖が消費される=血糖値が下がるのです。

2. “糖を使いやすい体”に変わるから

継続的な運動により、糖の代謝能力が向上します。
つまり、食後に血糖値が上がりにくい体質へと変わっていくのです。

3. お腹の脂肪が減るから

内臓脂肪が多いと、インスリンの働きが悪くなります。
サイクリングで脂肪を減らすことにより、インスリンが正常に働き、血糖価が安定しやすくなるのです。

(参考:「 シンクヘルスブログ 血糖値を下げるために運動が有効〜初心者でもできる5つの運動を紹介」、糖尿病お助け隊 血糖値を下げる運動を効果的に行うにはどうすれば良い

【今日から始める】サイクリングで効果を出す運動量とタイミングの目安

以下が、専門家が推奨する基準です:

項目推奨内容
運動時間1回20分以上(できれば30分以上)
頻度週に3回以上、計150分以上
タイミング食後1〜2時間以内がベスト

(参考:こうのうえ内科クリニック 糖尿病の運動療法

運動時間が計150分以上というのはWHOの推奨とも一致しています。

🩺「運動していいか不安…」という方は、かかりつけ医に一度相談を。

【まとめ】無理なく続けられる「血糖にやさしい運動」は自転車だった!

  • サイクリングは、膝に優しく、継続しやすい
  • 血糖値の改善効果は、科学的に実証済み
  • 電動アシストでも効果あり、気軽に始められる

サイクリングは楽なのに健康効果があるということについては、『運動嫌いでも続く!自転車で健康寿命を延ばす、今日からできる運動習慣!』の記事も参考にしてください。

「体が重くて、外に出るのが億劫…」そんな日もあるでしょう。
でも、少しだけ意識を変えて、自転車で近くのスーパーや公園まで出かけてみませんか?

その一歩が、健康寿命を延ばす第一歩になるかもしれません。

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📘 糖尿病の現状・統計データ

🚲 サイクリングと血糖改善に関する研究・報告

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