「いつもと違うサイクリング動画を撮るために自撮り棒を自転車に付けたい!」
「ドローン空撮みたいな三人称っぽい映像を撮りたい!」
でも長い自撮り棒をハンドルに付けたら折れるかも… そんな不安を抱えたことはありませんか?
私の場合、360度カメラのInsta360 X4を次の「見えない自撮り棒」と言われる商品に付けていますが、最初は、「どうやってハンドルに取り付ければいいの?」と悩みました。
「見えない自撮り棒」と呼ばれるワケは、この自撮り棒を使ってInsta360 で撮影すると、カメラがAI画像処理で、撮影映像から自撮り棒を消去してくれるからです。
これで、まるで他の人に撮影してもらったかのような第三者視点での映像が撮れます。
何度か失敗しながら、ようやく安心できる方法にたどり着きました。
今回は、私がたどり着いた「自撮り棒のハンドルへの取付け方」を同じ悩みを持つ人のために紹介します。
目 次
Insta360の自撮り棒、ハンドル取り付けは危険?
自撮り棒をハンドルに取り付ける一般的な方法は次のようなマウントを使うことだと思います。
上記の自撮り棒用ハンドルバーマウントに関するアマゾンでのコメントを見ると、次のような問題が報告されています:

「使用3回目で根元からポッキリと折れました。」

「普通の舗装路を80キロ程度走ったら、根元からポッキリ折れました。」

「棒の付け根がグラグラするようになりました。よくレビューには棒が折れたり取れたりしてますが、その寸前の状態です。」
なぜ、一般的なやり方では失敗するのか?
一般的な自撮り棒の付け方(1/4インチネジでの結合)
最初にお断りしますが、これから説明する取付け方でサイクリングするのは、折れたり曲がったりする危険があるのでお勧めしません。
360度カメラ Insta360 X4の底には1/4インチネジ穴が開いています(次の写真の右側)。
写真の左側はInsta360社の「見えない自撮り棒」ですが、このように自撮り棒の先に1/4インチネジがついており、これで Insta360 X4を自撮り棒の先に取り付け(結合)します。

次の写真の左のように、自撮り棒の底部にも 1/4インチネジ穴が開いていて、これでハンドルマウント(写真の右)と結合します。

例えば、Insta360 X4を1/4インチネジで付けた自撮り棒を、これまた1/4インチネジでハンドルマウントに取り付けると次の写真のようになります。

折れたり曲がったりする危険性
重さ約200グラムのInsta360 X4を延ばした自撮り棒の先に取り付け、走行すると、加速や振動が加わり、結合部分には横方向に数kgの力がかかる瞬間があります。
たとえば、舗装路を走っていても、アスファルトの路面が荒れていると自転車に振動が加わりますし、段差や溝のところでガツンと自転車が衝撃を受けることもあります。
そうすると、次のイラストのように、自撮り棒とハンドルの結合部やカメラと自撮り棒の結合部に大きな力がかかって、そこから折れたりする危険があります。


特に、自撮り棒を地面に対して垂直ではなく、斜めや水平にセットすると、より重力が加わって、最悪の場合はネジが折れるか、棒ごと曲がるリスクがあります。
見えない自撮り棒は基本的に、「人の手で保持されること」を想定していて、自転車のハンドルマウントにネジで取り付けるような「根本に横方向から大きな力がかかる」ことに耐えられるようには設計されていないのではないかと思います。
このやり方でどうしても自撮り棒をハンドルマウントに付けたい場合は、自撮り棒の長さは短めにして、上向きに伸ばす使い方にとどめた方が良いと思います。
どのマウントが安心?私がたどり着いたベストな組み合わせとは
私があれこれ試行錯誤した結果、たどりついた方法を紹介します。
それは、次の3つを使う方法です:
① Insta360 X4用クイックシュー
② Insta360のバイク用マウント
③ 自撮り棒リングマウント
次に詳しく説明します。
使って良かったInsta360 X4用クイックシュー
クイックシューはカメラの載せ替えをするのに便利ですが、Insta360 X4の場合、ネジ穴に力が集中せず、より広い面に力が分散されるというメリットもあります。
私が使ったのは次の商品紹介にある「Ulanzi FALCAM insta360用 F22クイックシュー」です。
次の写真がクイックシューを付けたところですが、1/4ネジで締めるのと比較すると違いは一目瞭然で、より広い面で結合できます。

次の写真のように、カメラと自撮り棒をよりがっちり結合ができます。

自撮り棒をグリップする最強マウント
次に自撮り棒をハンドルに取り付けるマウントですが、次のInsta360のバイク用マウントを使って大満足です。
更に、これに自撮り棒リングマウントを組み合わせます。

次の写真は、この自撮り棒リングマウントを取り付けたバイク用U字ボルトマウントをハンドルにセットしたところです。

これは自撮り棒の底のネジ穴に取り付けるのではなく、自撮り棒リングマウントで自撮り棒のグリップを保持するので、しっかり自撮り棒を固定できます。(次の写真)。

自撮り棒は長いので一見、重く見えますが、カーボン製で軽量で、カメラも200g位しかないので、このマウントのやり方はかなり安心感があります。
マウントの台座は縦・横、自由自在に回転
一旦マウントを取り付ければ、自撮り棒を前後や左右に向けるのに、マウントの向きを変える必要はありません。
次の動画のように、マウントの台座を水平方向や垂直方向に自由自在に動かせます。
後で紹介するようにこれは便利です!
お勧めのやり方で付けた自撮り棒の向きを色々と変えてみた|楽しい!
このお勧めのやり方では、上記のようにマウントの台座を自由自在に動かせるので、自撮り棒を色んな方向に向ける手間がかかりません。
それで、自撮り棒を向ける方向を次の4通りでやってみて、どんな映像が撮れるか試してみました。
① 垂直方向
② 前方へ水平方向
③ 右横へ水平方向
④ 斜め後ろ向き方向
場所は近所の公園で、回りに人がいないところで撮影しています。
自転車に自撮り棒を取り付けて撮影を行う際は、安全第一を心がけましょう。
走行中に機材が周囲に接触する可能性があるため、人通りの多い場所や狭い道路では撮影を控えるのが望ましいです。
また、道路交通法により「運転者の視界を妨げる行為」や「操作に支障をきたす装備」は違反となる場合もあるため、機材の設置場所・角度には十分ご注意ください。
撮影中は周囲の車両や歩行者に配慮し、安全な場所での使用をおすすめします。
それぞれの結果を次に紹介します。
垂直方向
次の写真のように自撮り棒を上の方に伸ばした状態にしました。
自撮り棒の伸びるマックス、1m強、伸ばしています。

これで撮ったのが次のループ動画です。
動画の出だしのところのように、ドローンで空撮したかのように自分を見下ろす映像も撮れます。
また、木々の枝のスレスレのところを行く映像も撮れて楽しいです。

前方へ水平方向
次は自撮り棒を前方の水平方向に突き出してみました(次の写真)。
この記事の最初の方で紹介した1/4インチネジで結合するやり方では、根本から折れるリスクが高いのでこんな芸当はできません。

次のループ動画のように、自分がペダルを漕いでいる正面からの画像を撮ることができます。
映像が左右に移動していますが、これは編集時に左右の景色を見たいので視点を動かした結果です。
撮影時はもちろん自撮り棒の先で揺れていますが、強力な手振れ補正で安定した映像が撮れます。

右横へ水平方向
次は、自撮り棒を右横、水平に突き出してみました。
広々とした公園の中だからできるセッティングで、公道や周りに人が多いところでは危なくてできないですね。

撮れた映像が次ですが、まるで並走している人が撮ってくれたかのような映像になっています。
自分のライディングフォームなどをチェックするのに良さそうです。

斜め後ろ向き方向
最後は、自撮り棒を水平に斜め後ろにセットしてみました。

これで撮った映像が次ですが、まるで追走者が撮影したような映像で、これも動画の演出に使えそうです。
GoPro Heroのような一人称視点でしか撮れないアクションカメラとの大きな違いです。

今回の実験で、今後、色々な楽しい映像を撮影するヒントが得られました。
おわりに
今回は、Insta360自撮り棒を自転車のハンドルに安全かつ安定して取り付ける方法をご紹介しました。
撮影の自由度が高まり、ドローン風の映像も楽しめるようになります。
紹介したクイックシューやマウントを活用すれば、破損のリスクも抑えられます。
ぜひこの記事を参考に、安心・安全にサイクリング撮影を楽しんでみてください。