ギア変速が再びスムーズに! 変速機の調整方法を写真付きで分かりやすく解説!

上り坂で軽いギアに変速しようとしたら、うまく変速しない、逆に、もっとスピードを出すために重いギアにしたいのに、変速できない。

自転車に乗っていて、こんな経験はありませんか?

これは、後輪の変速機の調整がうまくいっていないことが原因かもしれません。

この記事では、誰でも簡単にできる自転車の後輪変速機の調整方法を、写真付きで分かりやすく解説します

自転車屋さんに調整を頼むといくらかかる?

自分で変速機を調整することは決めていましたが、一応、自転車屋さんに頼むといくらかかるかをネット検索してみました。

日本全国に展開している「サイクルベースあさひ」の場合、外装変速調整は880円(税込)のようです。(サイクルベースあさひ「工賃表」 https://www.cb-asahi.co.jp/lp/service/maintenance/price

他の自転車店では 1,320円というところもありました。

変速機の調整は難しくありませんから、ちょっとでも節約するため、自分でやりましょう。

自分で調整するメリット

自転車の変速機を自分で調整できると、次のようなメリットがあります。

まず、最大の魅力は時間とコストの節約です。

自転車店に頼むと料金が発生しますし、自転車店へ行き来する時間もとられます。

しかし、自分で行えばその時間と費用を削減できます。

また、調整作業を通じて、自転車の構造や仕組みを理解できるため、トラブルが発生した際に冷静に対処できるようになります。

さらに、調整が成功したときの達成感は、自転車ライフをより楽しいものにしてくれます。

後輪変速機の調整手順

先日、ブリヂストンの電動アシスト自転車 TB1eで急な坂を上ろうとしたら、上れません!

後輪のギアを見ると、一番軽いギア(一番大きいギア)にしていたつもりが、二番目に軽いギアにまでしか変速していません!

この自転車を例に、後輪の変速機を調整する作業の説明を行います。

作業の流れの全体像

作業の全体的な流れは次のとおりです。

  1. 問題を確認
    シフター(変速レバー)を動かし、どのギアへの変速に問題があるかを確認します。
  2. 必要な道具を準備
    プラスドライバー、作業用手袋を用意します。
  3. シフトケーブルの張り具合を確認
    ケーブルが緩んでいないか確認し、必要に応じて「バレルアジャスター」で調整します。
  4. トップギア(一番小さいギア)を調整
    「Hボルト」を回してガイドプーリーをトップギアと一直線になるように調整します。
  5. ローギア(一番大きいギア)を調整
    「Lボルト」を回してガイドプーリーをローギアと一直線になるように調整します。
  6. Bテンションボルトの確認
    チェーンがスムーズに動くように微調整を行います。
  7. 最終確認
    ペダルを回してすべてのギアがスムーズに変速できるか確認し、実際に走行テストを行います。

難しいことはありません。

この手順を一つずつ行えば、自転車の変速機が正常に動くようになるはずです!

これから詳しく説明していきます。

必要な道具

  • プラスドライバー
  • 作業用手袋(ケガと手の汚れ防止のため)
用意するもの

シフター(ハンドルにある変速レバー)の動作確認

まず、シフターを動かして、どのギアに問題があるかを確認します。

私の場合、「一番軽いギア(一番大きいギア)にシフトしない」ことが問題だったのですが、一番重いギアにシフトできるかどうかというように、他のギアにも問題がないか確認しました。

シフトケーブルの張り具合を確認

シフトケーブルは、ハンドルにある変速レバーから伸びている変速機(ディレイラー)を操作するためのケーブルです。

これが緩んでいると、ギアチェンジがスムーズに行われないので、しっかり張っているか見てみます

シフトケーブル

もし緩んでいる場合、調整が必要です(次の手順)。

後輪変速機のシフトケーブルの張り具合を簡単に調整できるのが「バレルアジャスター」です。

これはハンドルに付いているシフター(変速レバー)から後輪の変速機に向かうケーブルの途中にある調整ネジです。

バレルアジャスターはどこにある?

バレルアジャスターがある場所は、次の3つのケースのどれかです:

ケース1. 後輪の変速機の付近
後輪の変速機にシフトケーブルが接続されている部分に、黒いプラスチック製または金属製のネジ状のものがついています。
このネジがバレルアジャスターです。
ブリヂストンのTB1eはこのケースで、次の写真のように後輪の変速機の付近にあります。

バレルアジャスターの場所

ケース2. シフター(変速レバー)の近く
ハンドルにあるシフター(変速レバー)から出ているシフトケーブルの出始めの部分にバレルアジャスターが付いていることもあります。

ケース3. フレーム上のケーブルルート
一部の自転車では、フレームに沿って取り付けられたケーブルの途中にバレルアジャスターが付いている場合があります。

バレルアジャスターの調整手順

  • 軽いギアにシフトしない場合は、反時計回りに少しずつ回してケーブルを張って、再度シフターを操作してみてください。
    なお、「反時計回り」というのは、自転車の後ろから前を見て左側に回す方向です。
  • 逆に時計回りに回すとケーブルが緩みます。

もしバレルアジャスターを調整しても改善しない場合は、後輪の変速機自体の調整が必要です(次の手順)。

後輪の変速機の調整

アジャストボルトを見つける

後輪の変速機についているアジャストボルトの「H」と「L」を見つけます。

ブリヂストンの電動アシスト自転車 TB1eの場合、次の写真で示した場所にあり、右のボルト(ねじ)が「H」で、左側が「L」です。

アジャストボルトの場所

それぞれのボルトの役割は次のとおりです。

   ・ Hボルト: 一番小さいギア(トップギア)側の振れ幅を調整

   ・ Lボルト: 一番大きいギア(ローギア)側の振れ幅を調整

一番小さいギア(トップギア)での調整

まず、トップギアから調整するので、 チェーンを一番小さいギアに入れます。

トップギアから調整

それから、ガイドプーリーを見つけます。

ガイドプーリーというのは次の写真にあるように、変速機についている歯車です。

ガイドプーリーの場所

このガイドプーリーが自転車の後ろから前を見たときに、一番小さいギア(トップギア)と一直線になるように、Hボルトを調整します

この変速機はSHIMANO製なので、次のSHIMANOのマニュアルから引用した図を参照してください(図の中にある「スプロケット」とはギア、歯車のことです)

SHIMANO ディーラーマニュアルより図を引用・修正 https://si.shimano.com/ja/pdfs/dm/GN0001/DM-GN0001-27-JPN.pdf

ガイドプーリーが内側に寄りすぎている場合はボルトを緩め、外側に寄りすぎている場合は締めます

つまり、「ボルトを時計回りに締めればガイドプーリーは内側に動き」、「ボルトを反時計回りに緩めればガイドプーリーは外側に動きます」

Hボルトは4分の1回転ぐらい、少しずつ回して調整します。

Hボルトを回すたびに、ペダルを回してみて、チェーンがどこかにかすっている音が無くなるか、一番小さくなる所を探しましょう。

「もうこれで良いかな?」と思ったら、ギアを一段下げてから、また一番小さいギアにうまく入るかどうか試してみます。

うまくギアが入らないなら再度、調整が必要です。

トップギアでの調整ができたら、次はローギアでの調整です(次の手順)

一番大きいギア(ローギア)での調整

チェーンを一番大きいギアに入れます。

私の場合、シフトレバーを目一杯押してもローギアにチェーンが入らなくなっていたので、二番目に大きいギアにチェーンが入った状態から調整を始めました。

こちらもトップギアの調整と同様に、ガイドプーリーと大きいギアが一直線になるように、今度はLボルトの方を回して調整します。

次のSHIMANOのマニュアルから引用した図を参照してください(図の中にある「スプロケット」とはギア、歯車のことです)。

SHIMANO ディーラーマニュアルより図を引用・修正 https://si.shimano.com/ja/pdfs/dm/GN0001/DM-GN0001-27-JPN.pdf

Lボルトも、「時計回りに締めればガイドプーリーは内側に動き」、「反時計回りに緩めればガイドプーリーは外側に動きます」

私のケースでは、Lボルトを回すと、チェーンが一番大きいギアに移ろうとするところまでは調整できましたが、うまく移りきれずに二番目に大きいギアにチェーンが戻ってしまいました。

この状態で、再度、バレルアジャスターを回して、シフトワイヤーの張り具合を調整してみました。

そうすると、「なんということでしょう♪」(「大改造!!劇的ビフォーアフター」というテレビ番組の決め台詞と音楽が頭に浮かびました )

見事、チェーンが一番大きいギアに移るようになりました!

一応、これで調整完了ですが、念のため、Bテンションボルトも確認します(次の手順)。

Bテンションボルトの調整

Bテンションボルトというのは、次の写真のように、後ろの変速機についている小さいネジです。

Bテンションボルトの場所

 Bテンションボルトの役割は、変速機のスプリングテンションを調整し、変速機のプーリーとギア群との距離を調整します。

この距離を適切に保つことで、変速のスムーズさと効率が向上します。

チェーンをローギア(一番大きいギア)に入れた状態で、クランクを逆回転させてみます

ガイドプーリーがギアにあたり、うまく逆回転できない場合は、チェーンがスムーズに動く位置になるようにBテンションボルトを微調整します

次に、チェーンをトップギア(一番小さいギア)に入れて、クランクを逆回転させてみます

先程と同じように、うまく逆回転できない場合は、チェーンがスムーズに動く位置になるようにBテンションボルトを微調整します

参考までにSHIMANOのマニュアルから引用した図を載せます。

SHIMANO ディーラーマニュアルより図を引用 https://si.shimano.com/ja/pdfs/dm/UARD001/DM-UARD001-01-JPN.pdf

最終確認

調整が終わったら、ペダルを回して各ギアへの変速がスムーズか確認します。

更に実際に走行してシフター(変速レバー)を操作して、ギアがスムーズに切り替わるか確認してください。

乗車してシフターを操作すると、体重や脚力が自転車に加わるために、微妙に変速性能が変わることがあります。

調整が不十分な場合は、再度バレルアジャスターやアジャストボルトを調整してください。

この手順でディレイラーの調整ができるはずです。

私のブリヂストン TB1eも再び、1番軽いギアにスムーズに変速できるようになり、急な坂も楽に上れるようになりました。

おわりに

自転車の後輪変速機の調整は、一見難しそうに見えますが、手順に従って行えば、誰でも簡単にできる作業です。

この記事が、あなたの自転車ライフをより快適にするための一助となれば幸いです。

もし、調整に不安がある場合は、無理せず自転車店に依頼することも検討してください。

LEANY(レニー) | プチプラでおしゃれなヨガウェア・フィットネスウェア

【Allgu(オールグゥ)】 SNSで話題の滑車式骨盤ベルト