「無重力」サドルカバーをロングライドで試したら、驚きの結果に!

「1日で200キロ走れるサドル、ファーストクラスの乗り心地、まるで無重力」というキャッチコピーのサドルカバー… ちょっと怪しいと思いませんか?

半信半疑で「まるで無重力」というサドルカバーを購入し、実際に使ってみた結果を紹介します。

結論を先に言うと、100kmライドをしてもお尻が全然痛くならず、良い商品でした!

購入のきっかけは、私には合わなかったサドル

YAMAHA WABASH RTというe-bikeを7月に購入しましたが、付いていた純正サドルはスポーツタイプで、見た目はシュッとしていてかっこいいです(次の写真)。

WABASH RTの純正サドル

けれども、残念ながら私のお尻には合わないため、長年使っている別のサドルに交換しました。

この純正サドルを捨てるのはもったいないし、フリマアプリで売るのも手間だしということで、ただ保管していました。

あるとき「サドルカバーを付ければいいかも!」と思いつき、アマゾンで色々と調べてみました。

その結果、購入者評価が良いサドルカバーを購入しました。

どんなサドルカバー?

次がアマゾンで購入したその商品で、購入したときは3,100円でした。

 

サクラチェッカーでは、次のスクリーンショットのように、評価数は少ないものの高い評価となっています。

サクラチェッカーのスクリーンショット: https://sakura-checker.jp/search/B0C23ZFPNS/

商品の特長とブランド

この商品の紹介文には冒頭で紹介した大げさな文句が書かれており、ちょっと怪しげな雰囲気がただよっています(笑)。

次が、この商品の特長として挙げられているものです。
● 3Dハニカム構造が体圧を分散
● 長めの先端ポケット装着と2つのマジックテープでガッチリ固定
● 3Dハニカムで通気口がムレを防いで通気性も抜群
● レインカバーは紐で付属、急な雨にもすぐ対応できる
● くぼみがあるので、デリケートゾーンのうっ血を防ぐ

この商品の MICHAELPISTE というブランドを知らなかったので、買う前に調べてみました。

販売しているのは、isami企画という会社で、京都市山科区に本社があり、自転車関連商品を専門に販売しているようです。

主にAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのオンラインショップを通じて、サドルやその他の自転車用品を提供しているようです。

商品ページには、ロードバイク歴28年の経験者が、このサドルカバーを開発したと書いてあります。

どんなサドルに向くのか? 返品は可能か?

商品説明の中に注意点として、「幅の狭いスポーツタイプのサドル向けで、ママチャリなどの幅広タイプには使用できません」とありました。

また、「7日間の無料お試し期間」があり、「お手持ちのサドルに合わない。イマイチ、座り心地が気にいらないなどの場合」には返金してくれると商品説明にあります。

WABASH RTの純正サドルはまさにスポーツタイプだし、合わない場合は返品できるとのことなので、ポチっと購入ボタンをクリックしました。

サドルカバーを装着してみた

次の写真の右側がWABASH RT純正サドルとそのサイズです。

そして、左側がそれに購入したサドルカバーを取り付けたところです。

サドルカバーを取り付けたところ

装着するとき、かなりキツキツで、はめるのにちょっと苦労しました。

Amazonでの購入者のコメントをみても、取り付けるのに難儀した人が少なくないようです。

装着した結果、サドルの横幅が2cm増えて幅160mmとなり、縦の長さの方は意外でしたが、変わらず280mmでした

また、純正サドルには、中央に溝や穴はありませんが、このサドルカバーを付けることによって、溝ができました。

これは尿道や血管の圧迫による、しびれを防止するのに良さそうです。

次の写真で分かると思いますが、厚みが増してクッション性がかなり高くなりました。

横から見たところ

指で押してみると、押す場所にもよりますが、1.5cmくらいへっこみます。

サドルが高くなったので、シートポスト(サドルが乗っているパイプ)をこの厚くなった分だけ、下げる調整をしました。

使ってみた感想

このサドルカバーを近所のサイクリングでしばらく試してみました。

座面はフカフカですが、沈み込む程ではなく適度な感じです。

ペダリングについても、モモがサドルに引っかかる感じはなく、問題ありません。

そこで自宅から往復102kmのロングライドに使ってみました。

5時間以上、サドルに座っていても、お尻の痛みを感じなかったことには驚きと感動がありました。

もちろん、サドルカバーの効果だけではなく、長距離ライドで疲れない乗り方を心がけたことも効果があったと思います。

それにしても、お尻が痛くならなかったのは事実です。

「まるで無重力」というのは大げさですが、「1日で200キロ走れる!」というキャッチコピーはまんざら嘘ではないかもしれないと思いました。

一般的にお尻が痛くなりにくいサドルは次の4つの条件を満たすと言われています。

  1. 坐骨幅に合ったサイズ
  2. 適度な硬さ
  3. 中央に溝や穴があり、前方が細くなっている形状
  4. 通気性が良い素材や構造

このサドルカバーが効果を発揮したのは、上記の条件を満たすようにサドルを改善してくれたからだと思います。

どういうことか、それぞれについて説明します。

1. 坐骨幅に合ったサイズ
サドルの幅は、自分の坐骨幅に合っていることが重要です。
坐骨は、骨盤の下にある左右一対の骨で、座った時に体重を支える部分です。
坐骨幅は左右の座骨のとんがった所の距離です(次の図)。

坐骨幅に合ったサドルを選ぶことで、坐骨への圧力を分散させることができます。
自転車のサドルの幅は、一般的に坐骨幅に10mmから20mmを加えたサイズが適切とされています。
アジア人男性は140mm台の幅のサドルが合うことが多いとされています。
また女性は男性よりも骨盤が広いので、140mm~160㎜台が推奨されています。

私の座骨幅は一般的な男性よりも広く、女性向けのサドル幅くらいが合います。
このサドルカバーを付けて幅が160mmになったので、私の座骨幅に合うようになりました。

なお、サドル幅は広すぎてもだめで、以下の問題が起こる可能性があります。
● 太ももの内側が擦れて痛い:サドルが太ももに接触しやすくなり、摩擦で痛みや炎症を起こすことがあります。
● ペダリングの効率が落ちる:サドルが広すぎると、がに股気味のペダリングになり、力が伝わりにくくなります。

座骨幅を測るのは簡単で、誰か測ってくれる人がいれば、立った状態でお尻の左右の座骨のとんがった所を指で示して、その人に左右間の距離をメジャーで測ってもらえばできます。
一人で測る場合は、次の囲みのようにできます。

自分で手軽に坐骨幅を測定する方法

【準備するもの】
● ダンボール
● ペン
● メジャー

【測定手順】
ダンボールを用意する: 硬めのダンボールを床に置きます。
座る: ダンボールの上に座り、体重をかけて坐骨がしっかりと凹むようにします。
凹みをマーキングする: 坐骨が当たった部分にペンで印を付けます。
この時、左右の凹みがどこにできたかを確認します。
距離を測る: メジャーを使って、左右の凹みの中心間の距離を測ります。
これが坐骨幅です。
記録する: 測定結果を記録し、サドル選びに活用します。

2. 適度な硬さ
サドルは、柔らかすぎても硬すぎてもいけません。
柔らかすぎるサドルは一見快適そうですが、坐骨が沈み込みすぎて圧迫されてしまい、血行が悪くなります。
また、柔らかいサドルではお尻がしっかりと固定されず、ペダルを踏む際の反力で体が揺れてしまいます。
これにより、ペダリング時の姿勢が崩れやすくなり、結果として疲労感や痛みを引き起こす原因となります
「超肉厚」という宣伝文句のサドルカバーも売られていますが、要注意です。

逆に、硬すぎると、坐骨とサドルの接触面積が小さくなり、圧力集中が起こります。

程よい硬さのあるサドルを選ぶことが大切です。

購入したサドルカバーには適度な硬さがあり、体重が効果的に分散されるため、長距離走行に適していると思います。

3. 中央に溝や穴があり、前方が細くなっている形状
サドルの形状も重要です。

購入したサドルカバーには中央に溝があり、尿道や血管の圧迫を避けることで、痛みやしびれを減らしてくれます。

また、サドルカバーを被せても前方がそれほど太くならないので、ペダリング時に太ももがサドルの前方部分と擦れることがなく、快適に走行できました。

4. 通気性が良い素材や構造
通気性が良いと、汗による摩擦や蒸れが軽減され、快適さが向上します。
購入したサドルカバーには3Dハニカム構造が採用されているので、通気性は良いと思います。

このサドルカバーは、こんな悩みを抱える方におすすめ

「サドル難民」と言う言葉があるくらいで、自分に合うサドルを探してあれこれ試しても、満足できるものに巡り合えず、さまよっている方も多いと思います。

サドルをせっかく買ったけど合わずに放置している人に、このサドルカバーはお勧めだと思います。

ただし、向くのは「幅の狭いスポーツタイプのサドル」です。
ママチャリによく付いている、幅広の丸っこいサドルには合いません。

もしかしたら、このサドルカバーを装着することで、放置していたサドルが使えるようになるかもしれません。

もし、このサドルカバーが合わなければ、商品説明に、
「【7日間の無料お試し期間】お手持ちのサドルに合わない。 イマイチ、座り心地が気にいらない などの場合には返金します。」
とあるので、返品できます。
(ご注意:現時点ではこのように記載されていますが、販売者が変更する可能性もあるので、購入する場合は返品条件をよく確認してください。)

補足: 長距離ライドでの乗車姿勢と体重分散の重要性

サドルカバーを装着してサドル自体を改善するのは意味がありますが、それにしても限界があります。

長距離ライドを快適に楽しむためには、正しい乗車姿勢と体重分散が非常に大切です。

これらを無視すると、疲労や体の痛みでサイクリングを思い切り楽しむことが難しくなります。

ここでは、長時間のサイクリングで体への負担を軽くするための基本的なポイントをご紹介します。

適切な自転車のセッティングと正しい乗車姿勢が重要

正しい姿勢や体重分散を実現するためには、自分の体に合うように自転車をセッティングすることが必要です。

サドルの前後位置や高さ、角度、ハンドルの位置の位置などを細かく調整することで、体への負担を最小限に抑えられます。

長距離ライドでは、体全体でバイクを支えることが重要なので、体重をサドル、ハンドル、ペダルの3点に均等に分散させることが大切です。

一部に体重が集中すると、疲労や痛みの原因となります。

  • サドル: 坐骨(お尻の骨)がサドルにしっかり乗るように調整し、上半身の体重がサドルだけにかからないように前傾姿勢をとります。
  • ハンドル: 適切な高さと幅のハンドルを選ぶことで、手首や肩への負担を減らせます。ハンドルを持つ手には体重をかけすぎず、あくまでサポート的に使うのがポイントです。
  • ペダル: 足裏全体でペダルを踏む意識を持ち、脚で軽く体を支えることでサドルやハンドルへの負担を軽減できます。

また、乗車姿勢は、以下の点を意識してください。

  • 背中の角度: 背中を丸めすぎず、自然なカーブを保ちながらやや前傾姿勢を取ります。これにより、背筋や腰への負担を軽減できます。
  • 肩と肘のリラックス: 肩は力を抜き、肘を軽く曲げることで路面からの振動を吸収しやすくなります。
  • 膝の動き: ペダルを回す際に膝が外側に開かないよう、フレームに沿ったスムーズな動きを心がけます。

自転車のセッティングや前傾姿勢のとり方については、こちらの記事で詳しく紹介していますので、よろしければご覧ください。

ライド中のこまめな調整

同じ姿勢を長時間保つと、特定の部位に負担が集中してしまい、しびれや痛みが出てします。

長距離を走る際は、次のように途中で姿勢を調整することも重要です。

  • 時折、ハンドルを持つ位置を変えてみる。
    ドロップハンドルは持つ部分が多いので、長距離ライドに向いています。
  • サドルから腰を浮かせて、坐骨への圧迫を和らげる。
    たとえば、赤信号で停車中のときは、サドルからお尻を下ろすようにすると、お尻が痛くなるのを予防したり和らげたりすることができます。
  • 上半身を軽くひねったり、首や肩を回したりして血行を促進する。

はい、以上です。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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